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 Wordはちょっとした文書作成から、何ページにもわたるマニュアル・論文などの制作にも適したアプリだ。1ページのレイアウトがしやすい、目次や索引を自動作成できる、スタイルで文字書式を管理できるなど、便利な機能がある。

 ただ、この便利機能を時に不便に感じることもあるだろう。一時的に設定した書式が次の段落に引き継がれてしまったり、勝手に変換されたりするからだ。

 今回はこうした必要がないのに勝手に変えてしまう「おせっかいな便利機能」を解除する方法や、Wordの作業を効率化する機能、ショートカットキーをピックアップして紹介しよう。

 なお、この特集ではMicrosoft 365 Apps for businessに含まれるOfficeで動作を確認した。Officeのバージョンによっては、ここで説明する機能が使えない場合や画面が異なる場合がある。

わずらわしい機能を解除する

 Wordでは「Enter」キーを押して改行すると書式が次の段落に引き継がれたり、自動的にケイ線が引かれたりといった勝手に変化する機能がある。この機能が便利なときもあるが、意図しない変更は修正しなければならないので不便だ。この機能を解除したり有効にしたりする方法を知っておこう。

段落番号や箇条書きの自動設定を解除する

 行頭に「1.」や●などの記号を付けて文章を入力してEnterキーを押すと、次の段落にも自動的にこれらの記号が付く。これは、Wordの「オートコレクト」機能によるものだ。

 続けて箇条書きの文章を入力するときには便利な機能だが、そうでないときはわずらわしく感じる。オートコレクト機能は解除できる。単純に「Ctrl」+「Z」キーを押して戻すこともできるが、左側に表示された「オートコレクトのオプション」ボタンから設定を変更することも可能だ。

「1.」の付いた文章を入力しEnterキーを押すと、次の段落には「2.」の付いた段落が自動的に作成される。左側に表示された「オートコレクトのオプション」ボタンをクリックして表示される一覧から、「元に戻す」をクリックすればこの部分だけ元に戻せる。「段落番号を自動的に作成しない」をクリックすれば、段落番号がそれ以降自動的に表示されなくなる
「1.」の付いた文章を入力しEnterキーを押すと、次の段落には「2.」の付いた段落が自動的に作成される。左側に表示された「オートコレクトのオプション」ボタンをクリックして表示される一覧から、「元に戻す」をクリックすればこの部分だけ元に戻せる。「段落番号を自動的に作成しない」をクリックすれば、段落番号がそれ以降自動的に表示されなくなる
(画面写真は筆者がWordを使って取得、以下同じ)
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「===」がケイ線に変わってしまう

 「=」を3回以上入力してEnterキーを押すと、自動的にケイ線が作成されてしまった。段落番号と同様に、Ctrl+「Z」キーを押すか、「オートコレクトのオプション」ボタンをクリックし、「元に戻す」をクリックすれば解除できる。「罫線を自動的に作成しない」をクリックすれば、それ以降、ケイ線が自動的に作成されることはない。

「===」を3回以上入力してEnterキーを押すと、自動的にケイ線が作成される。段落番号と同様、「オートコレクトのオプション」ボタンからこのケイ線の自動作成も解除できる
「===」を3回以上入力してEnterキーを押すと、自動的にケイ線が作成される。段落番号と同様、「オートコレクトのオプション」ボタンからこのケイ線の自動作成も解除できる
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 「オートコレクトのオプション」ボタンの「オートフォーマットオプションの設定」をクリックし、「オートコレクト」画面の「入力中に自動で書式設定する項目」の「箇条書き(行頭文字)」、「箇条書き(段落番号)」、「罫線」のチェックをオフにすれば、これ以降、自動的に作成されなくなる。この画面は、「ファイル」タブの「オプション」の「Wordのオプション」画面で、「文章校正」の「オートコレクトのオプション」をクリックして表示することもできる。

「オートコレクト」画面の「入力中に自動で書式設定する項目」の「箇条書き(行頭文字)」、「箇条書き(段落番号)」、「罫線」のチェックをオフにすれば、自動設定は解除される
「オートコレクト」画面の「入力中に自動で書式設定する項目」の「箇条書き(行頭文字)」、「箇条書き(段落番号)」、「罫線」のチェックをオフにすれば、自動設定は解除される
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