2021年8月、停滞した秋雨前線の影響で九州地方から東日本にかけての広い範囲に長期間の記録的な大雨が続いている。インフラや建築の被害状況や応急復旧の様子などを伝える。
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2021年8月秋雨前線大雨
目次
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3人死亡した長野県岡谷市の土石流、火山灰質の土砂が泥流となって住宅に到達
2021年8月の大雨の影響で、15日に長野県岡谷市で発生し3人が死亡した土石流について、国土交通省が派遣した専門家は、山の斜面が大量の雨水を含んで崩れて泥流となって流れ下ったとの見解を明らかにした。現場の一帯は、水分を含むと崩れやすい地質だった。
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大津市内の土砂崩れ現場で「無許可」盛り土が判明、崩落の原因か
大津市は、2021年8月の大雨の影響で山の斜面が崩れた同市高砂町の国道161号西大津バイパス近江神宮ランプ付近の山地に、地元の測量設計会社が過去に無断で盛り土をしていたことを明らかにした。国土交通省近畿地方整備局と市は土砂崩れについて、崩落起点にあった盛り土が原因の可能性があるとみている。
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土砂災害・水害が広範囲で発生、2021年8月の記録的大雨
2021年8月11日から停滞する前線の影響を受けて、全国で土砂災害や水害による被害が相次いでいる。総務省消防庁によると、17日午前8時時点で建物の被害は4454棟。人的被害は死者4人、行方不明者4人に上る。前線は8月20日ごろまで日本付近に停滞する見込みで、新たな洪水や土砂災害の発生する恐れがある…