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 大津市は、2021年8月の大雨の影響で山の斜面が崩れた同市高砂町の国道161号西大津バイパス近江神宮ランプ付近の山地に、地元の測量設計会社が過去に無断で盛り土をしていたことを明らかにした。国土交通省近畿地方整備局と市は土砂崩れについて、崩落起点にあった盛り土が原因の可能性があるとみている。

山の斜面が崩落し、国道161号西大津バイパスの近江神宮ランプに土砂が流入している。写真右上部の森林が局所的になくなっている箇所が起点だとみられる。2021年8月15日撮影(写真:大津市)
山の斜面が崩落し、国道161号西大津バイパスの近江神宮ランプに土砂が流入している。写真右上部の森林が局所的になくなっている箇所が起点だとみられる。2021年8月15日撮影(写真:大津市)
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 市建設部道路・河川管理課によると、8月14日午後3時頃と午後4時頃、午後5時頃の計3回に渡って、近江神宮ランプの福井県方面に向かう上り線の出入り口などに土砂が流入した。ドローンで撮影した写真や現場の状況を踏まえて、市は約80mの高さから約5000m3の土砂が滑り落ちたと推計した。

国道161号西大津バイパスの近江神宮ランプの被害状況。大量の土砂で埋まっている。2021年8月15日撮影(写真:大津市)
国道161号西大津バイパスの近江神宮ランプの被害状況。大量の土砂で埋まっている。2021年8月15日撮影(写真:大津市)
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 近江神宮ランプは14日午後4時半頃から通行止めとなった。二次災害の恐れがあるため、作業が進められず19日午後5時時点で復旧のめどは立っていない。