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 技術開発や標準規格のアップデートに伴い、パソコンや周辺機器のスペックは複雑さを増し、本質的な違いが分かりにくくなっている。その違いで実際の便利さや使い勝手はどう変わるのか。パソコンの基本スペックを再検証する。

メモリー4GBのWindowsノートは使える?

 ノートパソコンの軽量化、薄型化が進んだ結果、メモリーの増設や交換は難しくなった(図1)。現在、販売されているWindowsノートのメモリー容量は8G~16GBが主流だ。格安モデルなどでは4GBのノートパソコンもある。パソコン購入時のメモリー容量の選択は、従来以上に重要と言えるだろう。ここでは、メモリー交換が可能なデルのInspiron14(5405)で、メモリーの容量などの違いがどの程度性能に影響するかを確認した。

増設可能なノートでテストを実施
増設可能なノートでテストを実施
図1 ノートパソコンでメモリーの交換や増設ができる機種は少なくなった。今回のテストは、交換・増設が可能なデルのInspiron 14(5405)Ryzen 5 4500U搭載モデルで実施した。メモリーの種類はDDR4-2666 のSO-DIMM。4GB はノーブランド、8GB はマイクロンジャパンの 「CT8G4SFS6266」、16GBは同「CT16G4SFS8266」を使用した
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 「Word」や「Excel」などのOfficeアプリやオンライン会議サービス「Zoomミーティング」のアプリなどでは、動作要件のメモリー容量を4GBとしている(図2)。つまり、メモリー4GBのパソコンでも動作する。

主なアプリの動作要件は4GB
主なアプリの動作要件は4GB
図2 オンライン会議のアプリやサービスは多くがメモリー4GB以上を動作要件としている。ただし、ほかのアプリを併用したときにも十分とは限らない。画面はZoomミーティングの動作要件
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 ただしこれは、アプリやサービス単体での要件だ。例えば、オンライン会議中にほかのアプリを起動しても十分とは限らない。実際にメモリー4GBの状態で、Zoomミーティングで会議をしながら、WordとWebブラウザーを同時に利用してみた(図3)。すると、意外にも遅くなったり表示ががたついたりすることはなく、ストレスなしに操作できた。試用したパソコンの内蔵ストレージがSSDなのも影響しているだろう。

4GBでもZoomとWord、Webブラウザーは同時に動作
4GBでもZoomとWord、Webブラウザーは同時に動作
図3 メモリー4GBで、Zoomミーティングに3人が参加した状態でWordを起動して文書の画面を共有し、Webブラウザーのタブで10ページを開いた
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 とはいえ、かなりの負荷が掛かっているようだ。Windows 10では、メモリーの使用状況を「タスクマネージャー」で確認できる(図4)。Zoomミーティングで会議を開催して誰も招待していない状態だと、使用中の物理メモリーは2.8GB。一見するとまだ余裕がありそうだが、「ページファイル」を含めた使用中のメモリー量を表す「コミット済み」は4GBを超えており、これは足りていないことを表す。

「タスクマネージャー」でメモリーの使用状況を確認
「タスクマネージャー」でメモリーの使用状況を確認
図4 タスクマネージャーの「パフォーマンス」タブにある「メモリ」の項目でメモリーの使用状況を確認した。Zoomミーティングを起動しただけでも、使用中のメモリー量を表す「コミット済み」は4.2GB。ストレージをメモリーの一時置き場として使うページファイルを利用してやっと動いている状態だ
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