中国、韓国、日本の東アジア勢に主導権を握られたリチウムイオン電池の覇権奪回に、欧州連合(EU)がなりふり構わぬ姿勢で臨む。一躍主役に立つのがリサイクルだ。EUの電池規制案の中核で、電池開発を左右する資源争奪戦の切り札との声が飛び出す。環境という「正義」を旗印にEU産業を優位にしようとする強引な手法に、日本企業は戸惑いながらも対策に走り始めた。

特集
EU電池規制の衝撃
目次
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EU電池規制「技術が丸裸」 本丸パナ・トヨタは座視か
後編
欧州連合(EU)が検討する電池のリサイクル規制――。リチウムイオン電池の部品供給網(サプライチェーン)をEU域内に構築しにかかる強引な思惑に対し、日本企業には戸惑いが広がる。ただリサイクル技術で日本企業には長年の技術の蓄積がある。「危機」を「好機」に変えるべく、EUに飛び込む企業が登場し始めた。
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「正義」掲げEU電池覇権に執念、リサイクルで対トヨタ・CATL
前編
中国、韓国、日本の東アジア勢に主導権を握られたリチウムイオン電池の覇権奪回に、欧州連合(EU)がなりふり構わぬ姿勢で臨む。一躍主役に立つのがリサイクルだ。EU電池規制案の中核で、電池開発を左右する資源争奪戦の切り札との声が飛び出す。環境という「正義」を旗印にEU産業を優位にしようとする強引な手法に…