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 「高度な電動車両を生産するニッサンインテリジェントファクトリーを今年(2021年)栃木工場に導入し、〔電気自動車(EV)〕アリアの生産を開始する」〔日産自動車社長兼最高経営責任者(CEO)の内田誠氏〕──。日産自動車が330億円を投じて栃木工場(栃木県・上三川町)の生産ラインを刷新し、ニッサンインテリジェントファクトリーを導入する。これは、日産が開発した次世代のクルマ造りのコンセプトだ。

 同社副社長で生産・SCM担当の坂本秀行氏によると、このコンセプトに基づく新たな生産技術を「6年間かけて開発してきた」(図1)。電動車両や自動運転が普及していく中で、「部品の組み合わせが複雑になって生産工程の難易度が格段に増す」(坂本氏)状況への対応策だという。

図1 日産副社長で生産担当の坂本秀行氏
図1 日産副社長で生産担当の坂本秀行氏
2019年11月28日に横浜本社で会見を開き、「ニッサンインテリジェントファクトリー」の取り組みを説明した。(出所:日経Automotive)
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 この新工場への投資決定で日産自動車は現実路線を選んだ。電動化戦略で2本柱の1つであるEVは急速には普及せず、当面はガソリンエンジン車や、もう1つの柱に据えるハイブリッド車(HEV)である「e-POWER」搭載車との共存が続くシナリオを描いた。