クラウドが広く普及した現在、データーセンター(DC)は単なる施設ではなくなっている。ネットワークサービスと一体で提供される社会基盤へと変貌しつつある。このためDCに関する知識はIT技術者にとって必修だ。そこで本特集では、DCで提供されているサービスや立地、新設の動き、安定稼働や環境への取り組みなどの「今さら聞けない謎」に答える。

特集
今さら聞けないデータセンターの謎
出典:日経NETWORK 2021年8月号 pp.20-32 「データセンターの素朴な疑問」を改題、編集
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目次
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高成長続くデータセンター市場、増大する電力消費をどう削減するのか
2020年は新型コロナウイルスの影響でデータセンター(DC)サービスの導入などを先送りする傾向が一部で見られたが、2021年以降のDC市場は高い成長率を維持する見通しだ。その一方で環境対応が重視される中、増え続けるDCの消費電力の削減も求められている。
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社会インフラとなったデータセンター、障害対策やコスト削減の舞台裏
データセンターは地震などの災害に備え、電源や通信回線、非常用発電機などを2系統にして可用性を高めている。また人手不足への対応や運用コストの削減に向けて、ロボットなどを導入する取り組みも始まっている。
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国内データセンターが空前の新設ラッシュ、不動産投資会社まで乗り出す理由
日本のデータセンター(DC)業界は新設のラッシュを迎えている。特に多いのが「ハイパースケール」と呼ばれる超巨大なDCだ。ハイパースケールDCの新設が相次ぐ背景を解説する。さらにDCで提供される注目の新サービスも紹介する。
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なぜ土地代の高そうな東京と大阪の近郊に多いのか、データセンターの不思議
データセンターは、情報システムのサーバーやネットワーク機器などを設置・運用することに特化した施設だ。データセンターで提供される基本的なサービスや、データセンターが多く立地している場所を解説する。