2021年4月、工場向け資材を販売するMonotaRO(モノタロウ)の新しい物流施設「茨城中央サテライトセンター」(茨城県茨城町)が稼働を開始した(図1)。同社のECサイトから高い頻度で注文のある商品を発送するための拠点で、出荷能力は1日当たり約3万件。出荷の上位品目に並ぶのは、部品の洗浄スプレーや不織布マスクといった、工場で日常的に使われる商品だ。
同センターは鉄骨造平屋建てで、天井高さはおよそ10m、延べ床面積は4万9000m2、約260人の従業員が働く。同社のバックヤードとしての機能も果たしており、近隣の港からトレーラーで運ばれてきた40フィートコンテナの荷物を受け入れ、一時的に保管する拠点にもなっている。
注文を受けた商品をどのようにピッキング・箱詰めして発送するのか。一連の流れを見ていこう。
走り回る84台の棚搬送ロボット
茨城中央サテライトセンターでは、日立インダストリアルプロダクツ(東京・千代田)の無人搬送ロボット「Racrew(ラックル)」を84台導入して、発送する商品のピッキング作業の省人化・効率化を図っている(図2)。