新型コロナウイルス感染拡大などで社会が大きく変わる中でも、ものづくりの現場は着々と進化している。新技術の導入や人手不足への対応、デジタルトランスフォーメーションによる競合との差異化など、さまざまな業種・規模の最先端の取り組みを探る。

未来に向けて戦う工場
目次
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コロナ禍で工場の課題が浮き彫り、自動化・見える化に独自の進化
2020年初めから急拡大した新型コロナウイルス感染症によって、一時は稼働を見合わせる国内工場も多かったが、現在は対策も進んできた。自動車などの一部産業を除いて、人を減らす・移動を減らすといった対応を取りつつ通常稼働に戻っている。
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中国にコスト競争で勝つ工場 加工から検査・箱詰めを完全無人化
カワトT.P.C.
「中国をはじめとした海外にもコスト競争で勝つ」。カワトT.P.C.(山口県岩国市)代表取締役の川戸俊彦氏は、2021年6月に稼働を開始した新工場の目的をこう語る。
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製造現場の全作業員にタブレット端末配布、将来の人材育成も狙う
荏原製作所
タブレット端末などデジタルツールの導入は本来、手段でしかない。導入しただけで満足するのではなく、そのツールを使って何を実現するのかという目的を明確にする必要がある。
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ローカル4Gで千葉工場66万m2のデータを収集 DXに挑むAGC
AGCが化学プラントのスマート化を急ピッチで進めている。同社はスマート化を3つの段階に分類する。まずは運転や設備に関する情報を可視化する「見える化」。次に収集したデータを解析し、故障などの原因を解明する「わかる化」。
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工場・倉庫の集約を機にシステムを3D対応、工数削減に挑むIDEC
事業の拡大に合わせ、分散していた設計・製造拠点の機能を集約して生産効率を上げる。工場を新設したり増設したりするときの1つのセオリーだ。IDECファクトリーソリューションズの2021年4月に稼働を開始した新工場)と、22年に完成予定の新本社屋は、まさにこのセオリーにのっとって計画された。
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協力企業70社超と接続、コマツのスマート工場システムの進化
コマツは、生産設備の状況を見える化するためのシステム「KOM-MICS」を開発して、生産効率を高めている。自社工場だけでなく、部品生産を外注している国内外の協力企業78社にも同システムを無償提供することで、サプライチェーン全体の改善を進めている。
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ロボット84台が注文をさばく、モノタロウ物流施設の裏側
2021年4月、工場向け資材を販売するMonotaRO(モノタロウ)の新しい物流施設「茨城中央サテライトセンター」(茨城県茨城町)が稼働を開始した。日立インダストリアルプロダクツの無人搬送ロボット「Racrew」を84台導入して、発送する商品のピッキング作業の省人化・効率化を図っている。
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ゴルフカーや電動車椅子をAGVに 工場スマート化進めるヤマハ発
ヤマハ発動機はさまざまな工場で、自社製品を活用して開発した自動搬送車(AGV)を導入して工場内物流を効率化している。例えば浜北工場で建屋間を走る大型のAGVは、ゴルフカーに自動運転技術を組み合わせて開発。本社磐田工場の鋳造職場に導入した小型のAGVは、動力に電動車椅子用のユニットを利用している。
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80℃で半導体チップを実装、卓上サイズの設備で工程数1/10以下に
半導体実装の開発・生産を受託するベンチャー、コネクテックジャパン(新潟県妙高市)が事業拡大を進めている。同社の武器は、半導体チップを低温で実装する技術「MONSTER PAC」。これまでと全く異なる実装法によって通常260℃ほどとされる実装温度が80℃で済む。工程数は従来の34工程からわずか3工程…
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BANDAI SPIRITSガンプラ工場新館建つ 生産能力1.4倍に引き上げ
BANDAI SPIRITS(東京・港)は2020年12月、「ガンプラ」(「ガンダムシリーズ」のプラモデル)をはじめとしたプラモデルを生産する工場「バンダイホビーセンター」(静岡市)の敷地内に新設した「バンダイホビーセンター新館(以下、新館)」を稼働させた。増えつつあるガンプラの需要に対応するため…
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