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 伊藤さんはデジタル庁の組織をどうしていくかについていろいろとアドバイスをいただいた1人です。ただ、2021年9月1日に発表した内容が人事の全てであって、それ以前には決定したものは何もなかったというのが真実です。

 石倉さんがいつまでデジタル監をおやりになるのか、次(のデジタル監人事)はどうなるのかは私には分かりません。(デジタル庁は)常に変化し続けていかなければうまくいかなくなる組織なので、伊藤さんの世代(編集部注:伊藤氏は55歳)、もっと若い世代をどんどん巻き込んでいくことが、この先非常に重要だと思います。

エプスタイン問題を指摘する報道が出て、率直に言えば残念だったと思っていますか。

 伊藤さんはいろいろな報道に対してまだ反論していないと思います(編集部注:取材日の9月10日に伊藤氏は朝日新聞の取材にメールで回答した)。伊藤さんに取材したらいいのではないでしょうか。

 ただマスコミの方々はエプスタイン問題とかに興味があるのでしょうが、米国に限らず、いろいろな国の政府と(伊藤氏と)のネットワークはすごいですよ。いろいろな方々を紹介していただき、その意味ではデジタル庁にとってはありがたい。

アドバイザー的な形であれば登用していい人材である、と。

 というより、どの部分が悪いのかがぼやっとしていませんか。もしご本人にコンタクトできるのであれば、ちゃんと取材して報道していただけたらご本人のためにもなる。(デジタル社会構想会議という)政府の委員となれば(取材を)受けやすいのではないでしょうか。

デジタル庁は永久に続く

2021年9月1日のデジタル庁発足式は地味な印象でした。デジタル技術を活用して日本はどんな社会になっていくのでしょうか。

 それを国民の皆さんにイメージしてもらうために「デジタルの日」を設けています。「スタート・スモール、スケール・ファスト(Start small, scale fast)」という考え方の下、9月1日は静かにスタートしました。国民に対して直接説明する機会は、10月10日と11日の「デジタルの日」になると思います。

 とりあえず我々は5年後までに何をするかという仕事の内容は明確にしていますが、(デジタル化は)そこでは終わらない。だからデジタル庁は時限組織ではなくて、永久に続く組織だと思っています。そういうことをこれから語っていきます。ただ、デジタル社会の未来像を語るべきは、デジタル庁ではなく政府だと私自身は思っています。

首相ということですね。

 そうです。発足式の総理(菅義偉首相)はちょっと元気がなかったけれど、「日本をつくり変えるくらいの気持ちで知恵を絞っていただきたい」という訓示がありました。何をどうつくり変えるかを、我々は今後説明していかなければいけないと思っています。

インタビュー後編: デジタル庁の勧告権は「抜かずの宝刀」に、平井デジタル相が語った組織と未来