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 前回紹介したように、テレワークを効率良く進めるには、紙文書を扱う業務を電子化するなどして、出社しなければこなせない仕事をなくしていくことが欠かせない。テレワークを本格的に推進するには、業務の電子化は避けて通れない。

 こうしたことを踏まえて、多くのテレワーク先進企業が、紙文書を扱う業務の電子化を加速させている。その1社がNTTコミュニケーションズだ。2020年2月から、新型コロナウイルス対策として派遣社員を含めた全社員を対象にテレワークへ全面移行している。

 同社の岩瀬義昌ヒューマンリソース部人材開発部門担当課長は「リモートワークを進めたことによって、2020年度に社内で扱う紙文書の量は前年度に比べて、平均して57%減らせた」と効果を語る。

 ただし、NTTコミュニケーションズは紙文書を扱っていた業務の電子化だけを済ませればよいとは考えていなかった。「業務を自動化することで、社員のワークスタイルや業務プロセスの変革もより一層、進められる」と岩瀬担当課長は明かす。

 テレワーク先進企業は具体的には、紙文書を扱う業務の電子化に加えて、パソコン作業の「自動化」や、他の社員に依頼したり問い合わせたりすることなく仕事 ができる「セルフサービス化」を進めたりしている。より一層の生産性の向上策を講じているわけだ。

Formsを使って収集したデータをすぐに分析

 NTTコミュニケーションズでは、紙文書を扱っていた契約業務の電子化などと並行して、社員が日常的に進めるパソコン作業の自動化にも取り組んでいる。

 同社の岩瀬担当課長は「社員が紙文書の内容を見てパソコンに入力するといった手間が、電子化によってなくせる。現場レベルでもデータドリブンに業務を進めることで、処理にかかる時間を減らせている」と説明する。

 その一例が社内で採用している米Microsoft(マイクロソフト)の「Microsoft 365」が備える様々な機能の活用だ。コロナ下では、アンケートなどができる「Microsoft Forms」を使って社内の各部署の担当者に必要事項を入力してもらう機会が増えているという。

 NTTコミュニケーションズの岩瀬担当課長は「入力してもらったデータが簡単に分析できるようになった。以前は、Excelファイルを配って入力してもらっていたが、そのやり方よりもデータ活用に関するスピード感は高まっている」と効果を語る。