全655文字
PR

 長期化する新型コロナウイルス感染拡大。世界中で進む、SDGs(持続可能な開発目標)への取り組み。産業構造が大きく変化する中で、2022年に飛躍が見込まれるのはどんな業界なのか。『日経業界地図 2022年版』から、要注目分野の「業界地図」を紹介する。今回は、自動車(国内)の業界地図を見ていこう。

「自動車(国内)」のポイント
  • 需要は回復も半導体不足で供給追いつかず
  • 電動車開発が活発に

 ガソリン車1台に使われる部品点数は3万点に上ると言われ、数多くの部品メーカーが完成車メーカーを支える。従事者は日本の全就業者数の約1割を占め、雇用に及ぼす影響が大きい。世界各国・地域で製造業の中心を担う。

[画像のクリックで拡大表示]

最近の動向

 新型コロナウイルスの感染拡大による外出自粛で2020年度の国内新車販売台数は前年度に比べて7.6%減少した。足元では半導体不足で生産に制約が出ているものの、需要は回復している。自動車大手の多くが21年度は増収増益を見込んでいる。

[画像のクリックで拡大表示]

 自動車業界では次世代技術のCASE(つながる車、自動運転、シェアリング、電動化)への対応が急務だ。日本政府が35年までに新車販売をすべて電動車にする目標を掲げるなど各国で脱炭素の流れが高まっていることから、各社は電動車の開発を強化している。