長期化する新型コロナウイルス感染拡大。世界中で進む、SDGs(持続可能な開発目標)への取り組み。産業構造が大きく変化する中で、2022年に飛躍が見込まれるのはどんな業界なのか。『日経業界地図 2022年版』から、要注目分野の「業界地図」を紹介する。今回は、リチウムイオン電池の業界地図を見ていこう。
- 用途の主役は電子機器向けから車載向けに
- 中韓メーカーの台頭で競争は激化
リチウムイオン電池は高出力、大容量が特長だ。リチウムイオンが正極と負極の間を動いて充放電する。形状によって角型、円筒型、ラミネート型などと呼ばれる。1991年にソニーが初めて実用化した。
従来は主にスマートフォンやノートパソコンなど電子機器に使われてきたが、近年はハイブリッド車(HV)や電気自動車(EV)など電動車向けに用途の主役が移っている。電動二輪車やドローン(小型無人機)といったモーターを持つ機器の電源としても幅広く使われる。