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 キーボードやマウスといった入力機器は手が直接触れるので、フィーリングが合わない製品を選んでしまうと入力ミスが増えたり、作業に時間がかかったりする。試用した上で購入すればよいが、新型コロナウイルスのこともあり、量販店で試してから購入するといった方法を採りにくくなった。

 カタログだけで入力機器を選ぶときのポイントは、仕様をよく理解しておくことだ。キーボードやマウスのカタログに載っている、製品選びに役立つ重要な用語を解説する。

指の移動に関わるピッチとストローク

 パソコンのキーボード選びで重要な仕様は「キーピッチ」と「キーストローク」だ。この2つの数値は、入力時の“指の移動”に影響する。

 キーピッチは、キーの中心から隣のキーの中心までの間隔を示す。例えばキーの横幅が17ミリメートルでキーの隙間が2ミリメートルあるときは、キーピッチは19ミリメートルになる。

 一般的なデスクトップパソコンに付属するキーボードのキーピッチは19ミリメートルであることが多い。これを基準にして、キーピッチの数値から使い勝手を想像するとよい。

 キーピッチが19ミリメートルより狭くなると、デスクトップパソコンのキーボードに慣れている人は扱いづらくなる。ただ、指の移動が少なくて済むため、人によってはキーを早く打てることもある。手が小さく通常のキーボードが大きいと感じる人は、あえてキーピッチが狭いキーボードを選ぶ手もありだろう。

キーピッチはキーの中心から隣のキーの中心までの間隔を示す。デスクトップ用パソコンのキーボードの場合、19ミリメートルが一般的
キーピッチはキーの中心から隣のキーの中心までの間隔を示す。デスクトップ用パソコンのキーボードの場合、19ミリメートルが一般的
(写真はスタジオキャスパー、以下同)
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 キーストロークは、キーの押し込んだときに底打ちする深さだ。一般的なデスクトップパソコンのキーボードは4~5ミリメートルになっている。小型のキーボードやノートパソコンのキーボードはそれよりも浅くなり、製品によっては1~2ミリメートルになる。浅いほうが指を打ち込ませる量が少なくて済む。

 高級キーボードなどでは、キーストロークとは別にキーが反応する深さも仕様に記載している。この深さを浅くして、高速入力が可能としている製もがある。

キーストロークはキーを押し込んだときの深さを示す。高級キーボードはキーをどのくらい打ち込んだときに反応するかが仕様に記載されている
キーストロークはキーを押し込んだときの深さを示す。高級キーボードはキーをどのくらい打ち込んだときに反応するかが仕様に記載されている
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