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 ドイツ・コンチネンタル(Continental)は、「ミュンヘンモーターショー2021(IAA MOBILITY 2021、一般公開日:21年9月7~12日)」で、持続可能なタイヤのコンセプト「Conti GreenConcept」を発表した()。再生可能な材料やリサイクルされた材料を高い割合で使い、かつ省資源の軽量技術を適用したタイヤで、トレッドを再生可能にして長寿命化を図っている点も特徴だという。

持続可能なタイヤのコンセプト「Conti GreenConcept」を紹介するコンチネンタルCEO(最高経営責任者)のNikolai Setzer(ニコライ・セッツァー)氏
持続可能なタイヤのコンセプト「Conti GreenConcept」を紹介するコンチネンタルCEO(最高経営責任者)のNikolai Setzer(ニコライ・セッツァー)氏
(出所:Continental)
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 同社によれば、同タイヤの原材料の35%は再生可能な材料。その中には、たんぽぽ由来の天然ゴムやもみ殻の灰を利用したケイ酸塩、様々な植物由来の油や樹脂などの有機材料を含む。タイヤのケーシングには、PETボトルからリサイクルしたポリエステルを使っているという。

 また、軽量設計によって質量と転がり抵抗を大幅に削減しており、同社によれば欧州連合(EU)のタイヤラベルにおいてクラスAとされるタイヤと比べて、転がり抵抗は25%小さい。電気自動車(EV)でいえば、充電1回当たりの航続距離を最大6%延長できるレベルに相当するという。

 トレッドについては、複数回交換可能であり、タイヤごと交換する場合と比べて、タイヤのケーシングに使用する材料の総量を減らせる。3回のトレッドの交換で走行距離当たりの同材料の使用量は半減できるという。