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 新年度が近づいてきました。間もなく新入社員が入ってきます。ワクワクする半面、迎える準備で忙しくなる時期です。

 過去にはメディアなどで「今年の新人は○○型」のような分析がなされていましたが、もはや新人をひとくくりにして語ることはできません。情報があふれ、人々の価値観も多様化しています。新人一人ひとりを理解して、それぞれに合わせた方法で育成することが以前にも増して求められています。

 そこで重要になるのが、OJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)における指導役(トレーナー)と新人との相性です。この2人の価値観が「何となく同じ」か「何となく違う」かのどちらかで、指導のしやすさは大きく変わります。これは運の要素が大きく、「OJTガチャ」ともいえるものです。

新人との相性でOJTの進めやすさが変わる

 筆者はクライアント企業から「OJTトレーナーが育たない」という悩みをよく聞きます。新人研修を担当していると、新人からは「OJTトレーナーが何もしてくれない」という愚痴も耳にします。

 よくよく聞いてみると、必ずしもOJTトレーナーにトレーニングスキルが不足しているわけではないようです。お互いの相性や仕事に対する価値観が異なっていて、それが放置されているのが問題であるケースが多いと感じます。

 そもそも、新人がOJTトレーナーのスキルを判断するのは難しいものです。「トレーナーの説明がPREP法にのっとっておらず分かりにくい」とか「傾聴が上手にできていない」などという指摘をする新人に出会ったことはありません。それよりも「自分を構ってくれるか」「適切な時間で教えてくれるか」といったことでトレーナーの評価が決まっているように思います。

 同じ新人でも、トレーナーに手取り足取り教えてほしい人もいれば、自分で考えて行動したい人もいます。「適切な時間」がどれくらいかも人によって異なります。つまり、トレーナーとの相性によって感じ方が変わってくるわけです。