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 経済産業省と東京証券取引所が年次で発表する「デジタルトランスフォーメーション(DX)銘柄」。2021年6月発表のDX銘柄2021では「デジタル×コロナ対策企業」の部門を設け、コロナ禍においてデジタル技術を活用し優れたコロナ対策を講じている企業11社を選定した。選定企業の1社である東京海上ホールディングス傘下の東京海上日動火災保険は非対面ニーズに応える保険手続きのデジタル化に取り組む。

 「好きなときに保険の手続きをしたい、自分の保険の情報をスマートフォンに集約したい。こんな具合に顧客ニーズが多様化している。スピード感をもって対応しなければならない」。東京海上日動火災保険の堀江真吾dX推進部ミライ推進グループ課長代理は同社の抱える課題をこう語る。

 同社は顧客や保険代理店がそれぞれのニーズに合わせた手続き方法を選べるよう、タブレットやオンライン会議ツール、QRコードを活用した保険契約手続き「らくらく手続きシリーズ」を提供している。これは同社が新型コロナウイルス禍を含む急速な環境変化に対応し、デジタルを活用して会社の成長を実現するために2020~23年度にかけて取り組む「ミライプロジェクト」の一環だ。

 「らくらく手続きシリーズ」は3種類のサービスの総称だ。1つ目は保険代理店と顧客が対面し会話しながら、代理店担当者がタブレットで手続きを行う「らくらく手続き」。直接会って説明を聞きたいとの顧客ニーズに応える。

 2つ目は代理店担当者と顧客をオンライン会議ツールでつなぎ、リモートで会話しながら代理店が手続きをする「リモートらくらく手続き」だ。利用者は直接の対面を避けながら代理店の説明を聞くことができ、最後の意向確認以外は代理店主導で手続きを進めるので、入力などの負担も少ない。

 3つ目は顧客自身がQRコードを読み取って専用の契約画面にアクセスし、内容を確認して手続きを完結させる「スマートらくらく手続き」だ。自身の都合のよいタイミングやペースで手続きをしたいという顧客向けのサービスである。同社は「らくらく手続きシリーズ」の利用者を2023年度までに個人向け商品の手続きのうち60%程度に増やすことを目標とする。

スマートらくらく手続きで顧客が操作する画面の例
スマートらくらく手続きで顧客が操作する画面の例
(出所:東京海上日動火災保険)
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