米Microsoft(マイクロソフト)のWebブラウザーInternet Explorer(以下、IE)は、2022年6月15日(日本時間は6月16日)でサポートが完全終了となる。IEはWindows 95時代から人気が高かったため、サポート終了間際になっても業務で使い続けている企業もあるだろう。今回はサポート終了の影響や、企業のシステム担当者がMicrosoft 365を使って社内のIE利用者を探す方法を紹介する。
なお、本連載ではMicrosoft 365 Business Standardのプランで、主にWebブラウザー経由で動作を確認している。Officeのバージョンや仕様変更、ユーザー環境によっては、ここで説明する機能が使えない場合や画面が異なる場合がある。
IEは段階的に起動できなくなる
IEの最終バージョンであるIE 11を起動すると、サポートが終了することを知らせる画面が表示される。さらに環境によって、後継となるMicrosoft Edge(以下、Edge)をダウンロードするリンクやEdgeの起動を促す画面が表示されたり、自動的にEdgeに切り替わったりする(執筆時点)。この挙動は変わる可能性がある。
6月15日になるとIE 11は起動しなくなり、自動的にEdgeが表示されるようになるようだ。またIEで動作するように設計されたコンテンツは一定期間を経て表示されなくなる。その後、Windows UpdateによりIE 11が無効化され、完全に使用できなくなるとみられる。
サポート完全終了の対象となるIEは、IE 11のデスクトップアプリケーション(半年に1回更新のSACのもの)で次に挙げたものだ。
・Windows 10クライアント SKU(Version 20H2以降)
・Windows 10 IoT(Version 20H2以降)
なお、Windows 10 LTSCおよびWindows 10 Serverなどで提供されるIEは対象外とされている。対象となるのは次の通りだ。詳細はマイクロソフトのWebページで確認してほしい。
・EdgeのInternet Explorerモード
・WebOCを含むInternet Explorerプラットフォーム(MSHTML/Trident)
・次の環境で動作するInternet Explorer 11デスクトップアプリケーション
・Windows 8.1
・Windows 7 ESU
・Windows Server SAC(全バージョン)
・Windows 10 IoT LTSC(全バージョン)
・Windows Server LTSC(全バージョン)
・Windows 10 クライアントLTSC(全バージョン)
これ以降は、IE 11での修正プログラムなども提供されなくなるため、セキュリティーなどの観点からも早めにEdgeに切り替えよう。