米Ford Motor(フォード)の代名詞であるピックアップトラック「F-150」。その電気自動車(EV)版として2022年に納車が始まる「F-150 Lightning」の予約が好調だ。
「予約台数は15万台を超えた。(量産に向けて)ミシガンの工場で生産準備を始めたところだ」。胸を張るのは、Fordの乗用車部門を統括するJeffery Marentic(ジェフ・マレンティック)氏(Passenger Vehicle General Manager)である(図1)。
デトロイトモーターショーの代替として米ミシガン州「M1 Concourse」で開幕した「Motor Bella(モーターベラ)」(現地時間2021年9月21~26日)の記者会見で、F-150 Lightningの好調ぶりをアピールした。
積み上がる受注に対応するため、Fordは2億5000万ドル(1ドル=110円換算で275億円)の追加投資を決めた。年間8万台のF-150 Lightningを生産できる体制を構築するという(図2)。
FordのFシリーズは、北米のピックアップトラック市場で44年間、年間の売上台数で1位の座を守り続けている。Fシリーズ初のEVとなるF-150 Lightningの価格は約4万ドル(440万円)から。搭載するリチウムイオン電池の容量は2種類用意する。1回の充電で走行できる距離(航続距離)は、容量の少ない標準仕様車で230マイル(約370km、米国EPAモード)である(図3)。