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 「担当している商品の販売が伸び悩んでいる、うまく利益が出せない」。こんな状況に直面したとき、まずは販売促進に問題があるのではと考える人は少なくありません。プロモーションの仕方が悪いのではないか、もっと営業活動に力を入れなくてはいけないのではないかと、販促施策に目が向きがちです。

 製品の開発や企画の担当者からすると、「自分たちが頑張ってつくった製品なのに、ちゃんと売ってくれないと困る」と感じるかもしれません。しかし、実際は必ずしも販促面に原因があるわけではありません。

 よくある原因の1つが、調達面。調達がうまくいっておらず原価が上がっているから、利益が出ずに業績を圧迫している可能性があります。

 製造面に原因がある可能性もあります。需要予測の精度に問題があって製造量が少なく、せっかくの販売機会を逃しているのかもしれません。このように、業績が悪い、販売が伸びないのは、販促に起因するとは限りません。

 問題の原因がどこにあるかを探るには、視野を広げて考えることが必要です。そのために押さえておきたいのが、バリューチェーンの考え方です。

業績不振の原因を探るなら視野を広げるためにバリューチェーンで考える

 バリューチェーンでは、製品やサービスが顧客に届くまでの活動を「価値の連鎖」として捉えます。調達や製造、販売など、各工程でどのような価値が生み出されているかに注目し、自社の強みや弱みを分析します。マーケティングでは有名な考え方ですので、ご存じの方も多いでしょう。

 担当する商品や事業が不振に陥ったときは「バリューチェーンを思い浮かべて、問題の発生源がどこかを考えてみる」ことが大切です。原因は販売促進だけではなく、調達や製造の問題かもしれませんし、アフターサービスかもしれません。

 まずは視野を広げて「商品の開発」から「アフターサービス」までの各ステップに問題がないかをチェックし、不振の原因に当たりをつけます。すなわちバリューチェーンを想像し、問題が起こっている工程を探ります。

 ただし、ここで筆者が気をつけていることがあります。それは、一般的なバリューチェーンの図は使わないということです。

一般的なバリューチェーンの図。これを使うことはお勧めしない
一般的なバリューチェーンの図。これを使うことはお勧めしない
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 一般的な図は、左から右に商品の販売のステップを書くとともに、それらを支える基本機能を横向きに横断的に描いていきます。これは少し複雑すぎて使いにくいのです。この図を見ても、販売が伸び悩んでいる要因や業績が悪い原因を考えることは難しいと思います。