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 新商品の企画を任されるのは、若手にとってうれしいことでしょう。あるメーカーの若手エンジニアAさんも、上司から「有意義な新企画をつくってほしい」と頼まれて張り切っています。

 しかし同時に上司から言われた「既存の事業活動のデータを生かして企画を考えてほしい」という言葉に頭を悩ませています。どのようにデータを活用したらよいか見当がつかないからです。

既存のデータをどう生かしたらよい?
既存のデータをどう生かしたらよい?
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 今回は、新しい企画に生かすべき「成功要素」「失敗要素」を既存データから見いだす方法を紹介します。ポイントは「散布図」を使うことです。

 散布図と聞くと、データがプロットされているグラフが思い浮かびます。データの散らばりから全体傾向を読み取るために使われることが多いのですが、今回の目的は異なります。さまざまな軸の組み合わせでデータをプロットして、各軸の端にある「外れ値」を基に一部の成功・失敗事例を見つけ出すことを目指します。

散布図から成功・失敗要因を見つけ出す
散布図から成功・失敗要因を見つけ出す
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外れ値に注目すると、成功・失敗要素が見えてくる

 Aさんが上司から与えられたのは、過去の受注データです。受注データを使って散布図を作る場合、縦軸・横軸、プロットするデータの組み合わせはいくつも考えられます。以下の図には6つの例を示しましたが、このほかにもあります。

縦軸・横軸、プロットするデータの組み合わせを複数考える
縦軸・横軸、プロットするデータの組み合わせを複数考える
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 まずは、こうした組み合わせを複数書き出してみましょう。それが終わったら、それらの軸を使って複数の散布図を作ります。

 散布図ができたら、全体感や全体傾向を読み取るのではなく、外れ値に注目してみましょう。Aさんのケースでは、2種類の外れ値に注目しました。

2種類の外れ値に着目
2種類の外れ値に着目
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 1つ目は、散布図の左上にあるオレンジで示した外れ値(顧客DDD、EEE)です。これは「売り上げは大きくないが利益が大きい顧客」です。外れ値を見つけたら、なぜそのような値になっているのかを1件ずつ深く分析していきます。