全1417文字
PR

 「KPI」という言葉を一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。上司の立場にある人は、担当部署や部下のKPIをどう設定するか考えたことがあるかもしれません。

 KPIは「Key Performance Indicator」の略で、「重要業績評価指標」と訳されています。目標に対する成果の達成度を確認するための「指標」のことです。達成すべき数値を決めてそれを実現しようと努力するため、KPIは「目標」としても語られます。

 今回は、上司が押さえておきたい「2つのKPI」について説明します。「行動目標としてのKPI」と「業績目標としてのKPI」です。

2種類のKPIのイメージ
2種類のKPIのイメージ
[画像のクリックで拡大表示]

 1つ目の、行動目標としてのKPIとはどんなものでしょうか。分かりやすい例として、B2Bの営業活動で考えてみます。行動目標としてのKPIになり得るのは、「潜在顧客への架電数」「アポイント獲得数」「名刺獲得数」などです。

 これらのKPIは指標というよりも、「会社としてのゴールを達成するために必要な行動」を当人に示す意味があります。「難しく考えず、とにかく架電を頑張ってアポイントを取ってみよう」「オフィスに閉じこもって考えるのではなく、外に出て人と会ってきなさい」といったメッセージが込められているのです。

 つまり「売り上げを上げる」という大きな目標をそのまま与えるのではなく、「KPIに沿って行動していれば受注につながるから、それを実践して」と伝えるということです。社員によっては、抽象的な目標だけ与えられても、どうしてよいか分かりません。目標に向かうための具体的な行動をKPIとして示し、達成すれば結果として目標が達成できるという状態をつくります。道にアメを並べて、目の前のアメを拾っていけばいつの間にかゴールにたどり着けるようにする、ともいえます。

 2つ目は、業績目標としてのKPIです。これは会社の業績に直接利益をもたらすことを狙ったものです。B2Bの営業活動の場合、「受注件数」「売上高」「利益額、利益率」などが2つ目のKPIになります。

 1つ目とは異なり、「行動の仕方は当人に任せる。手法や過程も自由に考えてくれればよいが、結果を出してほしい」という意味が込められています。ゴールに至るまでの道のりが示されているわけではありません。

2種類のKPIの具体例
2種類のKPIの具体例
[画像のクリックで拡大表示]

2種類のKPIを、部下に応じて使い分ける

 上司として部下のKPIを設定する場合、「行動目標としてのKPI」と「業績目標としてのKPI」をどう使い分けるべきでしょうか。