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 新型コロナウイルス感染防止でマスクを付けている時間が長くなっている。生体認証の1つである顔認証では、マスクを付けたままだと認証に失敗することが多い。

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 そこで注目が集まるのが、目だけで認証できる虹彩認証だ。眼球の色が付いた部分である虹彩を使って人を識別する。虹彩認証なら、顔認証では誤認証しやすい双子でも見分けられるといわれている。

 今回は虹彩認証の実力を確認するため、お面やサングラス、カラーコンタクト(カラコン)などを付けて認証が成功するかどうかを検証した。一卵性の双子にお願いして、顔認証と虹彩認証で認証結果に違いが出るのかも確認した。

マスクを付けていても問題なし

 実験ではまず、虹彩だけが見えれば認証に成功するかどうかを確認するため、マスクやお面を付けて検証した。

実験の風景。米EyeLockの製品を利用した
実験の風景。米EyeLockの製品を利用した
(出所:筆者撮影、以下同)
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 鼻まで覆うようにマスクを付けて虹彩認証のカメラに向き合うと、問題なく認証に成功した。これなら、コロナ禍でマスクを常時着用しているような状況でも利用しやすいだろう。

 次は、お面を付けた状態で顔をカメラを向けた。少しいじわるだが、虹彩さえ見えていれば認証に成功するはずだ。

 結果は、認証に成功した。ただ、何度か試していると目の位置を探すのに時間がかかることがあり、1回で認証できないことがあった。

お面を付けたときの認証画面。目を探すのに時間がかかるときがあった
お面を付けたときの認証画面。目を探すのに時間がかかるときがあった
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一部のアイウエアでは認証に失敗

 次に、アイウエアを装着している状態でも認証に成功するかどうかを確認した。通常の眼鏡、サングラス、ゴーグル、眼鏡形状の拡大鏡、カラコンを試した。

 通常の眼鏡と、色は濃いがミラーでも偏光でもないレンズが入ったサングラス、ゴーグルを付けた状態では、いずれも認証に成功した。ただし、サングラスに蛍光灯の光が反射するような状況では認証できなくなるときがあった。今回検証していないが、表面が反射するミラーサングラスなどでは認証できない可能性がある。

ミラーでも偏光でもないレンズが入ったサングラスでは成功した
ミラーでも偏光でもないレンズが入ったサングラスでは成功した
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