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ケース2では壁2枚を隔てても通信可能に

 次に、ケース2の結果を見ていく。

ケース2の測定場所
ケース2の測定場所
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ケース2の各測定場所での電波強度
企業向け製品家庭向け製品
周波数帯2.4GHz5GHz2.4GHz5GHz
場所(1)
アクセスポイントの近く
-21dBm-20dBm-21dBm-33dBm
場所(2)
1枚目の壁の手前
-34dBm-40dBm-40dBm-52dBm
場所(3)
1枚目の壁の向こう側
-49dBm-48dBm-47dBm-65dBm
場所(4)
2枚目の壁の手前
-63dBm-59dBm-60dBm-76dBm
場所(5)
2枚目の壁の向こう側
-65dBm-77dBm-70dBm-82dBm
場所(6)
2枚目の壁より10m離れた場所
-72dBm-81dBm-73dBm-88dBm

 周囲を囲まれた部屋の外部に漏れた電波は、家庭向け製品の5GHz以外は-49dBm以上と非常に強かった。家庭向け製品の5GHzも-65dBmだったので、通信可能だった。壁の一部がすりガラスになっていたため、そこが電波を通しやすかった可能性がある。

 約20m離れた2枚目の壁の向こう側でも、2.4GHzであれば企業向けが-65dBm、家庭向けが-70dBmで通信可能だった。

 今回紹介した電波強度は実験で利用した商業ビルにおける数値で、似たような環境でも大きく変わる場合がある。参考値だと考えてほしい。ただ、厚い壁であっても、その向こう側まで通信可能な電波が届くということをよく知っておいてほしい。

 企業の管理者は電波調査を実施し、アクセスポイントの電波出力を調整するとともに、認証方法の見直しなどで不正侵入を防ぐようにしよう。

 また、ホームユーザーも家庭向け製品にはセキュリティー機能が備わっているのでこうした機能を活用して、侵入されたり、アクセスポイントを悪用されたりしないように十分気をつけてほしい。