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 中央省庁や都道府県、政令指定都市など主要行政機関の3割超が2021年度にデジタル予算を増やしており、同じく3割超がデジタル化に携わる要員も増員している――。こんな傾向が最新の調査で判明した。デジタル庁の発足に追随する形で、行政機関のデジタル活用に向けた意欲が高まっている実態が浮かび上がった。

 調査は日経BP 総合研究所 イノベーションICTラボが行政機関におけるデジタル活用の実態や計画を明らかにする目的で、最高情報責任者(CIO)などを対象に2021年8月17日~9月21日に実施した。対象は中央省庁、都道府県、政令指定都市など約100の主要機関。有効回答数は76件だった。

 まずは予算の増減傾向から紹介する。2021年度を対象に「情報システムの要件定義や設計、開発、運用保守などデジタル化関連の予算は、どの程度増減する計画ですか」と尋ねたところ、前年度よりも「1割以上増やす」と答えた機関が25%に上った。「1割未満増やす」との回答を含め、「増やす」と答えた割合は30.3%に達した。

3割超の行政機関がデジタル関連予算を「増やす」と答えた
3割超の行政機関がデジタル関連予算を「増やす」と答えた
2021年度について「情報システムの要件定義や設計、開発、運用保守などデジタル化関連の予算はどの程度増減する計画ですか」と尋ねた結果。n=76 (出所:日経BP 総合研究所 イノベーションICTラボ)
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デジタル予算「減」は2.6%、要員「減」はゼロ

 一方で「減らす」との回答はわずか2.6%だった。「増やす」行政機関の割合は「減らす」機関を約28ポイント上回った。デジタル化に向けて行政機関が積極的に始動しつつある傾向が分かった。

 次に要員計画について見ていく。システム企画・開発やデジタルトランスフォーメーション(DX)の計画立案などに携わる「デジタル関連要員」について、2021年度は「どの程度増減する計画ですか」と尋ねた。

 その結果、前年度よりも「1割以上増やす」が14.5%に達した。「1割未満増やす」は17.1%だった。合計すると31.6%の行政機関が「増やす」と答えた。「横ばい」は19.7%、「減らす」と答えた組織はゼロだった。予算と要員を増やしてデジタル活用を加速させたいという行政機関の思いが浮かび上がる結果となった。