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 ビジネスでは「報連相」が大事、と一般にいわれる。なかでも「報告」には文書作成がつきものだが、こうしたビジネス文書の作成にExcelがよく使われている。しかしExcelの場合、統一した書式で作りやすいものの、報告文が長くなると編集や読むのが大変だと感じるようになりがちだ。

 Excelは一時的に、アドホックに使うのには大変便利である。しかし週次で更新するなど定例的な業務の報告書に使うと、「ちょこちょこ直し」の繰り返しとなる。更新もれが起きたり本質的に報告したいことが埋もれたりして、形骸化しやすい。

Excelファイルによる開発案件管理をPower Platformベースに移行
Excelファイルによる開発案件管理をPower Platformベースに移行
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 また部門ごとや視点ごとなど複数のExcelファイルに情報が散らばりやすい。auカブコム証券でもそういったことが起きやすかった。

Power Appsアプリで案件データを登録

 そうした課題があったので、システム開発の案件管理をExcelファイルから脱却することにした。部門横断のマスターデータを作り、システム開発における案件の発案から、開発・テスト工程における概況、各プロセスにおける承認の状況といったことを見える化するためのアプリを作り、進捗状況をBIツールで可視化した。

 作成したシステムは下図のような構成にした。

開発案件管理システムの構成
開発案件管理システムの構成
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 データベースには「SharePoint」の機能の1つである「Lists」を利用し、Power Platformの主要機能である「Power Apps」「Power BI」「Power Automate」に加え、「Teams」を必要に応じて連携させて実現している。

 Power Appsでは次のような画面のアプリを作成した。

開発案件を起案するアプリの画面
開発案件を起案するアプリの画面
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 案件が正式に立ち上がる前の構想段階から、案件を書き起こすことができる。具体化していく段階に進むにつれて、整理すべき観点の追記や、必要な関係者の承認といったステップアップを実施する。例えばアプリで案件を申請すると、Power Automate経由でTeamsの関係者宛てに承認を求める通知が送られる。

アプリで申請すると通知が届く
アプリで申請すると通知が届く
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