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 国際的に著名なビジネススクールのスイス国際経営開発研究所(IMD)が2021年6月に発表した「世界デジタル競争力ランキング」で、日本は63カ国中27位でした。GDP(国内総生産)では世界第3位にもかかわらず、デジタル競争力では大きく後れを取っています。他国と比べて何が劣っており、どう対処すべきなのか、調査結果をもう少し掘り下げてみましょう。

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コロナ禍の現在こそが状況を打破し変革を進める絶好のチャンスだと考えています

 評価分類の中で、特に全体を押し下げているのは「ビジネスの俊敏性」です。その指標である「機会と脅威に対する企業の即応能力」「企業の俊敏性」「ビッグデータの活用」の3つで、日本は最下位でした。GDPが「体の大きさ」なら、デジタル競争力は「筋肉量」といえます。つまり日本は、脂肪体質の国になってきているのかもしれません。

世界701社のユニコーン企業も国内にはわずか6社しかない

 創業10年以内・評価額10億ドル以上の未上場企業は「ユニコーン企業」と呼ばれます。ユニコーン企業の数は、その国のイノベーションを起こす力や経済の将来性を推し量る1つの目安になります。2021年6月現在の調査では、ユニコーン企業は世界に701社ありますが、米中だけで全体の7割を占め、日本には6社しかありません。国内においてイノベーションを促すための仕組みづくりは、最重要課題の1つになっています。

 現状は決して楽観視できるものではありませんが、コロナ禍の今こそが、この状況から脱却する絶好機だと考えています。

 これまでの日本企業は、物理オフィスで自社専用のオンプレミスのITを利用して働くことが当たり前でした。社員は4月に一斉入社し、会社の指示に従って仕事をこなすメンバーシップ型の形態で働いてきました。社員の均一化が進み、以心伝心や暗黙知など良いことも多かった企業文化が醸成されました。

 これは、「モノ」を大量生産する時代には効率的な仕組みです。ただし、ニューノーマルとなる今の市場では「コト」、つまりサービスの提供が主流となっており、多種多様な知識や経験を持つ者同士が、互いに意見をぶつけ合ってイノベーションを生み出すことが求められています。場所や通信環境、どのデバイスを使い働くかは関係なく、柔軟で業務効率化を図れ、コラボレーションを最大化でき、イノベーションを起こせる環境を整備しなければなりません。

 コロナ禍におけるテレワークの普及は、この流れを後押しするものです。突然のニューノーマルの到来が、日本企業に変革の機運をもたらしています。こうした変革への取り組みをBoxは支援します。

業務の非効率やセキュリティリスクを招く「コンテンツの分散」を解消

 テレワークシフトが進む企業では、多くのクラウドサービスが利用されています。部門横断型プロジェクトの情報共有に使うクラウド、社外との情報共有やコミュニケーション、大容量ファイルの転送に使うクラウドなど、目的ごとにクラウドサービスが存在します。自社専用のITではなく、汎用性のあるITを利用することで、どの企業で働いても即戦力となれ、適所適材の下で人材も多様化し、イノベーションも起きやすくなります。物理オフィスに加え、良い人材に効率的に働いてもらえるデジタルワークプレイスです。

 ところが、ここである問題が生まれています。コンテンツの分散です。最低でも5つ以上のクラウドに、業務で使うコンテンツが分散保存される。この状況が業務上の非効率やリスクを生んでいます。

 まず、どのコンテンツが最新版なのか、または原本なのかが分かりません。これが検索の手間や作業ミスの増大要因になっています。何より困るのは、あちこちに複製ができるため、情報漏洩リスクが高まることです。

 容量無制限のコンテンツクラウドに一元管理することで、これらの課題を解決します。つまり、Boxはコンテンツを各システムから切り離し一元管理します。文書や画像などの定性的コンテンツだけではありません。業務システムやアプリで使う定量的なデータもまとめて一元管理できます。Boxはコンテンツクラウドを提供することで、お客様の迅速な意思決定を支援します。

 定性的なコンテンツと定量的なデータの双方を組み合わせて分析すれば、ビジネス上で必要となる意思決定の質が向上します。小売店のスーパーバイザーなら、陳列棚の写真や店内カメラの映像と商品の販売データを組み合わせて分析することで、「どんな属性の顧客が、どの棚をどう回ると売り上げが最大になるのか」などを予測できるようになります。

 DXを推進する上で、積極的に新しいクラウドを使うことは必須ですが、セキュリティが不安な企業も多いでしょう。守るべきものはコンテンツです。アプリとコンテンツを分離することでこれも解決できるのです。Boxはランサムウエアなど、情報処理推進機構(IPA)が提唱する「情報セキュリティ10大脅威」のほとんどに対処できます。

 Boxは創業以来「働き方の変革」をミッションとしてきました。我々は、シリコンバレー企業と日本企業の良いところを吸収しながら、日本企業の参考になる理想像を追求していきたいと考えています。

本記事は2021年8月18日~20日にオンライン開催された「IT Japan 2021」のリポートです。