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 内蔵ドライブやリムーバブルメディアに保存されたファイルは通常、直接接続していないパソコンからはアクセスできない。共有設定にしたり、NASに置いたりしたファイルなら複数のパソコンからアクセスできるが、アクセスするには同じネットワークにパソコンを接続しておく必要がある。

 インターネット経由で利用できる「クラウドストレージ」に置いたファイルなら、さまざまな場所からアクセスできるようになる。パソコンやスマートフォン、タブレットといった複数のデバイスで同じファイルを利用するときに便利だ。今回は、仕事で差が付くストレージ活用術としてクラウドストレージについて解説していこう。

Windows 10やWindows 11に統合されている米Microsoftのクラウドストレージ「OneDrive」
Windows 10やWindows 11に統合されている米Microsoftのクラウドストレージ「OneDrive」
(画面写真:筆者が取得、以下同じ)
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インターネットを通じてさまざまなデバイスと連携

 クラウドストレージとは、簡単に言えば「インターネット越しにアクセスできるストレージ」である。サービス提供業者のサーバーにユーザーがアクセスし、設定された容量分のストレージを利用してファイルを読み書きする。クラウドストレージとして利用できる容量は、サービス業者とユーザーが契約した内容によって変わる。

 こうした特性もあり、ほかのストレージよりも自由にファイルをやりとりできる。例えばオフィスで途中まで作業したファイルを、クラウドストレージに保存したとする。自宅や出張先にあるパソコンからクラウドストレージにアクセスしてそのファイルをダウンロードすれば、すぐに作業を続けられる。

 またほとんどのクラウドストレージは、スマホやタブレットで利用できるアプリを用意している。現場でチェックが必要な書類をオフィスや自宅でのテレワーク時に作成し、クラウドストレージに保存しておく。現場にはスマホやタブレットだけを持って行き、クラウドストレージから書類をダウンロードしてチェックする、といった作業が可能だ。

 OSがクラウド前提で設計されているケースもある。例えば米Microsoft(マイクロソフト)のWindows 10やWindows 11では、同社のクラウドストレージ「OneDrive」が組み込まれていて、内蔵ドライブと同じ感覚で利用できる。

 同じように米Google(グーグル)のAndroidでは「Googleドライブ」、米Apple(アップル)のiOSやmacOSでは「iCloud」と連携できる。このようにOSと一体化することで、クラウドストレージへのアクセスやファイルのやりとりがより簡単になっている。

Windows 11の設定アプリの「アカウント」から「Windowsバックアップ」とクリックしていくと、Windows 11の設定やファイルのバックアップについて設定できる
Windows 11の設定アプリの「アカウント」から「Windowsバックアップ」とクリックしていくと、Windows 11の設定やファイルのバックアップについて設定できる
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 ここ最近、スマホやタブレットの乗り換え作業が非常に簡単になった。今まで利用していたデバイスと新しいデバイスを並べ、表示される指示に従って作業すればいいだけだ。こうした作業を裏で支えているのは、OSに組み込まれて各デバイス間での同期作業を行っているクラウドストレージにほからない。