[今回の回答者]
バッファロー データストレージ開発部 HW開発・設計検証課 課長 田中 翼
USB Type-Cは、USB Implementers Forumという非営利団体が2014年に定めたコネクターの規格のことです。一方、Thunderboltは米アップルと米インテルが定めた通信の規格です。
Thunderbolt 1と2では、パソコンや周辺機器との接続に専用のコネクターを使用していました。ところが2015年に規格化されたThunderbolt 3からUSB Type-Cのコネクターを採用しました。このためコネクターの規格であるUSB Type-Cと通信の規格であるThunderboltが混同されるようになりました。
見かけは同じUSB Type-Cの端子やケーブルでも、Thunderboltに対応しているものと対応していないものがあるのです。対応していない端子やケーブルは原則としてUSB規格で通信します。
USBとThunderboltは対応する伝送速度が異なります。例えばUSB 3.2の規格は、最大伝送速度が20Gビット/秒です。一方、Thunderbolt 3や4は最大伝送速度40Gビット/秒に対応します。
パソコンやケーブルとの組み合わせによっては周辺機器が正しく認識されない場合があります。例えばパソコンがUSBのみに対応していて、周辺機器やケーブルがThunderboltにのみ対応する場合、パソコンはその周辺機器を認識できません。具体的には80cmより長いThunderbolt 3ケーブルにはUSBとの互換性がないものがあります。ThunderboltとUSBに周辺機器やケーブルが対応していれば、パソコンはUSB機器として認識します。
(聞き手=安藤 正芳)