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(写真:Shutterstock)
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「自動車業界はギリギリのところにいる」

 「日本は、火力発電が約77%、再エネと原子力が23%であります。かたや、例えばドイツですと火力が6割弱、再エネ・原子力が47%。フランスは再エネ・原子力が89%で、何と火力は11%ぐらいです」

 「ですから、ヤリスという車を東北で造るのと、フランスで造るのと、カーボンニュートラルで考えますと、フランスの方がいい車ってことになります。そうしますと、日本では車は造れないということになってしまう」

 日本自動車工業会の会見で、豊田章男会長(トヨタ自動車社長)はこう語っていた。分厚い資料をめくり、数字を列挙しながら、誰かを説得するかのように語り続けている。オンライン記者会見でありながら、画面越しに伝わってくるほどの熱気が、豊田会長から感じられた。

 「これが本当にこの国にとって良いことなのか悪いことなのか、その辺はですね、皆さまのご良識にお任せいたしますが、自動車産業はそういうギリギリのところに立たされております」