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Outlookアプリ(IMAP)でGmailを使っている際、別パソコンのウェブブラウザーで同じアドレスのGmailを開くことがある。その場合、どちらでも同じ内容が表示されるのか、IMAPの詳細を見ていこう。同じGmailでもIMAP(メールアプリ)とウェブでは細かい機能や動作が違う。
まず押さえておきたいのは、メールや主要なフォルダーは同期するが、連絡先とカレンダーは同期しないという点。つまり、ブラウザーのGmailで開いた連絡先とOutlookアプリの連絡先は別物になる。なぜかというと、OutlookアプリがGmailとやり取りするIMAPのプロトコルには、連絡先やカレンダーを扱う仕様がないためだ(図1)。
メールは同期するが連絡先とカレンダーは同期しない
図1 1台のパソコンではGmailをウェブブラウザーで、もう1台のパソコンでは同じアドレスのGmailをOutlookアプリ(IMAP)でやり取りしている。両者の内容はどこまで同期するのだろうか。実際にテストしてみると、送受信したメールは同期するが、連絡先やカレンダーは同期しない。これは連絡先やカレンダーを取り扱う方式がIMAPの仕様にないからだ
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連絡先やカレンダーはNG Outlook.comと違う
ちなみにOutlook.comのメールアドレスをウェブとOutlookアプリで併用した場合は、メールだけでなく連絡先やカレンダーも完全に同期する。これは、Outlook.comが連絡先やカレンダーも扱える独自プロトコルでデータをやり取りしているからだ(図2)。
Outlook.comのウェブとアプリは連絡先もカレンダーも完全に同期
図2 一方、@outlook.jpのアドレスをOutlook.com(ウェブ)とOutlookアプリの両方で取り扱う場合は、メールだけでなく連絡先やカレンダーも完全に同期する。それらのデータはOutlook.comのMicrosoft Exchange(マイクロソフトエクスチェンジ)サーバーに保存されており、Exchange ActiveSync(エクスチェンジアクティブシンク)という独自プロトコルでウェブブラウザーやOutlookアプリと同期しているからだ
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