再生可能エネルギーの大量導入が進んだことで、海外では電力系統の需給バランスからはみ出した余剰電力も大量になっている。その課題を解決するため、今度は蓄エネルギーシステムの大量導入が始まった。市場規模は少なくとも数十兆円。それに向けて、さまざまなタイプの蓄エネルギー技術が次々に提案されている。これらの蓄エネルギー技術は、持ち運ばない定置型がほとんど。これまでの蓄電池の主な用途だった、モバイル端末やクルマなど、持ち運ぶことを前提にした用途とはまったく世界が違う。100年近く前から使われている古い技術から、見たこともないような奇抜なアイデアに基づくシステムまでが続々名乗りを上げ、百花繚乱状態になっている。これらが巨大マーケットの主導権を握るべく一斉に走り出した。