自動車の試乗、化粧品の試用、不動産の下見――。現地で現物を見て試して購入するのが当たり前だった商品を、オンラインだけで買えるようにするサービスが相次いでいる。新型コロナ禍でオンラインのやり取りが浸透したのを追い風に、企業はデジタル技術を生かした新たなビジネスモデルや顧客接点づくりに挑む。「ノールック」の商売は顧客の心をつかめるか。サービスの実態に迫り、可能性を検証する。

特集
ノールックで行こう
目次
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数千万円のマンションもノールック購入、人生最高の買い物の不安をデジタルで拭う
数千万円から1億円を超えるものまである新築マンション。人生で1番高い買い物と言われることもあり、マンションのモデルルームや現地を訪問して、営業担当者と話し合い検討する。こうした「購入までに直接足を運ぶもの」というマンション購入の常識がDXによって変わろうとしている。
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化粧品業界が挑む「肌に触れない接客」、カウンセリングもアフターケアもオンライン
化粧品業界はコロナ禍で急激にデジタル化が進んだ業界の1つだ。人の肌に触れる接客が行えなくなり、対面での接客が制限されたことから、化粧品各社は顧客の悩みや要望に合わせて商品や使い方を案内するといった接客のオンライン化を進めている。
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マイカーとの初対面は納車時、ホンダが仕掛ける「ノールック」販売の実力
2021年10月に自動車大手ホンダ開始した新車オンラインストア「Honda ON」。Webサイト上で車種を選び、オプション装備を付け、自動車保険を見積もって購入契約を済ませる。納車までマイカーには一切対面しない、「ノールック」の自動車販売を目指す。