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ノーコード/ローコード開発は大手企業だけのものではない。中堅中小企業にも活用の動きは広がっている。鈴廣蒲鉾(かまぼこ)本店は販売や営業などを兼務する従業員4人のチームで商品宅配業務のシステムを開発。アロー印刷は基幹システムの開発に利用した。

鈴廣蒲鉾本店
現場兼務の開発担当4人で内製

 1865年創業のかまぼこ店、鈴廣蒲鉾(かまぼこ)本店。「老舗にあって老舗にあらず」を社是に掲げ、ローコード開発に取り組んでいる。

 2020年秋に開発したのが「店舗宅配システム」だ。店舗でお中元やお歳暮、贈答品の注文を受け付けてから出荷するまでの、伝票などの書類の記入や保管といった作業を効率化。人手による作業工程数を半減させた。お中元やお歳暮の時期になると1日の出荷件数が数万件に及ぶこともあり「伝票仕分けは手が空いている社員が総出でやっても夜中までかかっていた」(志村明規経営管理チーム業務改革部長)。

鈴廣蒲鉾本店の店舗宅配システム
鈴廣蒲鉾本店の店舗宅配システム
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 システムの構成はこうだ。「店舗宅配_新規登録システム」で来店客が商品名や送り先などを記入した申込用紙をスキャンすると、AI(人工知能)自動識字サービスの「Tegaki」でデータに変換する。申込用紙のデータを関連する各種システムとの間で自動的に共有する。

 鈴廣蒲鉾本店が店舗宅配システムの開発で使ったのは「GeneXus」だ。業務改革部の4人が開発を担当し、「実質1年ほどで完成した」(志村部長)。GeneXus導入前はVisual Basicを使っていたが、「ローコード化で開発生産性は2倍ほどに高まった」(同)。ベンダーによる研修などのサポートがあれば「1年半から2年ほどで基幹システムも十分開発できる」(同)と評価する。

鈴廣蒲鉾本店のシステムを内製開発した販売や営業などの現場を兼務する従業員
鈴廣蒲鉾本店のシステムを内製開発した販売や営業などの現場を兼務する従業員
(写真提供:鈴廣蒲鉾本店)
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