PCに周辺機器を接続するインターフェースとして、USB Type-Cが順調に普及している。USBは多用途に対応できるため便利な一方、同じ形状でも機能が違うために混乱もある。ここではUSBやネットワークなど、PCのインターフェースが2022年にどのように変わっていきそうかを見ていこう。
混乱しやすいUSBのバージョンと通信速度
USBは規格(仕様書)のバージョンと通信速度が1対1になっていないため、混乱しやすい。通信速度を確認するときは、バージョンに加えて「Gen 1」「Gen 2」「Gen 3」といった世代表記を見るか、転送速度の数値を直接見るとよいだろう。
USB規格 | 世代 | 通信速度 | 備考 |
---|---|---|---|
USB 2.0 | - | 480Mb/s | - |
USB 3.2 | Gen 1 | 5Gb/s | USB 3.0策定時の最高速度。当時Gen 1という名称はなかった |
Gen 2 | 10Gb/s | USB 3.1策定時に追加され、5Gb/sがGen 1、10Gb/sがGen 2になった | |
Gen 2x2 | 20Gb/s | USB 3.2策定時にデュアルレーン(x2)のサポートが追加された | |
USB4 | Gen 2 | 10Gb/s | - |
Gen 2x2 | 20Gb/s | - | |
Gen 3 | 20Gb/s | オプション、USB4認証ケーブル必須 | |
Gen 3x2 | 40Gb/s | オプション、USB4認証ケーブル必須 |
世代表記に含まれる「x2」はデュアルレーン動作を示す。2組の信号線を同時に使うことで転送速度を2倍にする動作モードで、USB端子はType-Cが前提となる。
現在使われているUSB端子はType-CとType-Aの2種類がある。Type-Aは周辺機器側のType-Bと対になって使われるが、Type-CはPC側も周辺機器側も同じType-Cだ。
この端子形状は規格のバージョンとは独立しており、Type-CでもUSB 2.0ということがあり得る。とはいえ、USB 3.2以降ではType-Cが前提になっている。