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高級機ではsRGB100%が標準に

 画面で表示できる色の範囲を示す「色域」も意識されるスペックになってきた。「sRGB」「Adobe RGB」「DCI-P3」などといった基準の色域がある。

 ビジネス向けのプレミアムクラスやクリエーティブ向けのPCでは、インターネットコンテンツの標準である「sRGB」の色域を持つ(カバー率約100%の)ディスプレイが標準だ。低価格製品ではsRGBカバー率が60~70%程度のものが多いが、両者を比べてみると後者は色が薄くあっさりと見える。プロユースのクリエーティブやエンターテインメント(HDRコンテンツ)を意識した製品では、より広いDCI-P3相当の色域を持つ製品が増えている。

クリエーティブではsRGBの色域を100%近いカバー率で表示できるのはマストの条件といえる。マウスコンピューターのクリエイターPC「DAIV 5N」の製品特徴紹介ページから
クリエーティブではsRGBの色域を100%近いカバー率で表示できるのはマストの条件といえる。マウスコンピューターのクリエイターPC「DAIV 5N」の製品特徴紹介ページから
(出所:マウスコンピューター)
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アスペクト比/表示解像度は多様化

 ノートPCの画面は、アスペクト比(横と縦のピクセル数の比)が16:9、表示解像度(ピクセル数)がフルHD(1920×1080ピクセル)という仕様が標準である時代が長く続いた。しかし最近では、高級機を中心にアスペクト比や表示解像度が多様化している。

 最近のビジネスやクリエーティブをターゲットとしたPCでは、16:10のアスペクト比の採用が目に付く。中国Lenovo(レノボ)のThinkPadシリーズでは、多くの2021年モデルが従来の16:9から16:10へ移行した。16:10では、1920×1200ピクセル、2560×1600ピクセル、3840×2400ピクセルなどの解像度が使われる。

レノボの「ThinkPad X1 Carbon Gen 9」。画面のアスペクト比が従来の16:9から16:10に変更された
レノボの「ThinkPad X1 Carbon Gen 9」。画面のアスペクト比が従来の16:9から16:10に変更された
(出所:中国Lenovo)
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 米Microsoft(マイクロソフト)のSurfaceシリーズは、3:2のアスペクト比をSurface Pro 3以降で採用し、Surface GoやSurface Laptopといった別のシリーズにも展開している。また、米Apple(アップル)のMacBookシリーズは従来16:10を採用していたが、2021年に発売されたMacBook Proでは14インチで3024×1964ピクセル、16インチで3456×2234ピクセルと、14:9のアスペクト比を採用している。

米AppleのMacBook Pro 14/16は「Liquid Retina XDR」として、14:9のミニLED液晶ディスプレイを搭載。表示解像度は14インチが3024×1964ピクセル、16インチが3456×2234ピクセル
米AppleのMacBook Pro 14/16は「Liquid Retina XDR」として、14:9のミニLED液晶ディスプレイを搭載。表示解像度は14インチが3024×1964ピクセル、16インチが3456×2234ピクセル
(出所:米Apple)
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 ビジネスでは縦に長いWebページやA4の文書を表示することが多いことから、PCの画面は一般に縦の比率が大きいほうがよいとされる。ただ、画面の縦の比率が大きくなるとそれを収めるPCのきょう体の奥行きが増す。どちらがよいとは一概にいえないが、アスペクト比/解像度の選択肢が増えている状況は喜ばしいことだろう。