さらに複雑になったUSB Type-C
今やインタフェースの主役は間違いなくUSB Type-Cだ。1つの端子でさまざまな機能を利用できるため、利用シーンが広がっている。ただ、全てのUSB Type-C端子とケーブルの組み合わせで全機能が使えるわけではなく、分かりにくい側面もある(図1)。まずは基本的な機能をおさらいし、最新事情を紹介する。
従来のUSBはパソコンなどの親機側にA型端子、周辺機器側にB型端子を使っていた。しかし、スマートフォンのようにどちらにもなれる機器が増え、境界があいまいになっていた。そこで、どちらの役割も担える3つめの端子として登場したのがType-Cだ。Type-C端子の登場により、通常サイズのA型端子(規格上の名称は「Standard-A」)やB型端子(同「Standard-B」)も「Type-A」「Type-B」と呼ぶことが増えている。
USB Type-Cは扱える電力の強化と「オルタネートモード」が特徴だ。「USB PD(Power Delivery)」機能で最大100Wが扱えるようになり、ノートパソコンの充電までUSB Type-C端子で可能になった。オルタネートモードは映像などUSB信号以外をUSB端子とUSBケーブルで扱える機能で、Thunderbolt 3/4もオルタネートモードを利用してUSB Type-C端子に対応している。
Thunderbolt 3/4はインテルが同社製CPUに搭載しているため、ノートパソコンを中心に搭載モデルが増えている。第11世代のCoreシリーズは最新のThunderbolt 4が利用可能だ(図2)。Thunderbolt 4はUSB Type-C端子でできることのほとんどに対応し、集大成のような規格となっている。ただ、その分かりやすさに価値が生まれるほど、これまでのUSB Type-C搭載パソコンがどの機能に対応しているか分かりにくかったとも言える(図3)。