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(画像:123RF)
(画像:123RF)

 「デジタルヘルス」分野で2021年に最も読まれた記事は、造影剤を使わなくても微小な血管を可視化できる装置に関するニュース「造影剤なしで手足の血流状態を可視化、『光超音波イメージング装置』を承認申請」だった。手や足の血管を撮影した画像のインパクトもあり、日経デジタルヘルスのFacebookページでも多くの「いいね!」を集めた。

 光超音波イメージング装置は、ベンチャー企業のLuxonus(ルクソナス)が開発している。体表に近赤外パルスレーザー光を照射した際に発生する超音波をセンサーで受信して画像化する仕組み。血管の場合は赤血球中のヘモグロビンが光を吸収し、赤血球が熱膨張した際に超音波が発生する。2020年1月に最初の記事「さらば造影剤、0.2ミリの微小血管まで見える光超音波技術が変える『常識』 https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00001/03553/ 」を掲載しており、今回は医薬品医療機器総合機構(PMDA)に承認申請をしたことを報じた。まずは血流障害の特定に利用することを想定しており、将来は乳がんや閉塞性動脈硬化症の検査などへ用途を広げる計画という。

手や足の血管を撮影した画像。
手や足の血管を撮影した画像。
(出所:Luxonus)

 その他には、米Apple(アップル)に関する記事が20位までに複数ランクインした。「Apple Watch」の心電図アプリケーションが日本で利用可能になったことを報じた「Apple Watchの心電図機能、ついに日本でも利用可能に」が7位に、新しいOS「iOS 15」で「ヘルスケア」アプリのデータを電子カルテと連携できるようになることを報じた「アップル『iOS 15』、ヘルスケアのデータを電子カルテと連携へ」が19位に入った。それらよりも上位の3位に「Appleが見据える『心電図』の次、注力するヘルスケア分野は」が入っており、読者はアップルの次の動きに注目していることが分かる。

デジタルヘルスのアクセスランキング
期間:2021年1月1日~12月17日
順位タイトル
1位造影剤なしで手足の血流状態を可視化、「光超音波イメージング装置」を承認申請
2位「あぶらとり紙でパーキンソン病を早期診断」に一歩前進、花王やPFNなど
3位Appleが見据える「心電図」の次、注力するヘルスケア分野は
4位「マイナンバーカード保険証」本格運用が半年延期、課題は入力ミス3万件だけにあらず
5位心電図ならぬ「血糖図」へ、おなかに貼って糖尿病患者の血糖を常時測定
6位ARで視野に画像重ねるスマートコンタクト、メニコンがほれ込む未来の「目」とは
7位Apple Watchの心電図機能、ついに日本でも利用可能に
8位体内埋め込み型デバイスに脚光、生体情報と電気刺激で精密な治療を実現へ
9位ドコモ・KDDI・ソフトバンクが健康・医療に本腰、「気付いたら健康に」を目指す
10位「音の麻酔」を実現できるか、イヤホン型脳波計は脳波を測るだけじゃない
11位放射線治療は「見ながら」が主流に、MRIと合体した装置の実力とは
12位CureAppが2年連続で首位に、デジタルヘルス分野の注目ベンチャーランキング
13位オムロンが米国で遠隔医療に挑む、データ活用で治療継続や医療費削減へ
14位測定から治療まで体内デバイスにお任せ
15位マイナカードの保険証利用が暗礁に、導入見込み医療機関は目標の半分
16位グーグルが皮膚疾患をスマホ写真で「検索」、2021年中にパイロット版
17位AI創薬が「当たり前」になる日が近づく、分業化する新たな製薬業界の姿
18位360度撮影の「カプセル内視鏡」が日本進出、目指すは大腸がん検査
19位アップル「iOS 15」、ヘルスケアのデータを電子カルテと連携へ
20位携帯大手3社が「本腰」で臨むヘルスケア