
2021年のランキング上位は、「PPAP」および三井住友銀行(SMBC)と「ProjectWEB」の情報流出がほとんどを占めた。PPAPと情報流出事件に尽きる1年だったといえる。
一般の人にとってPPAPと言えば、ピコ太郎氏のヒット曲「ペンパイナッポーアッポーペン(Pen-Pineapple-Apple-Pen)」の略称だ。だがIT関係者にとっては、もはや「Password付きZIP暗号化ファイルを送ります/Passwordを送ります/Aん号化(暗号化)/Protocol」のほうがなじみ深い。2022年は脱PPAPの動きがさらに加速するだろう。
SMBCが行内で使っている業務システムのソースコードの一部が「GitHub」で公開されていた事件も衝撃を与えた。この事件を報じた独自記事が第1位に輝いた。富士通が運営していたプロジェクト情報共有ツールProjectWEBからの情報流出も大きな話題になった。情報流出そのものはもちろんのこと、情報流出判明後の対応のまずさも批判を集めた。そのため2021年12月には、ProjectWEBの廃止を発表するに至った。事後対応の重要性を改めて知らしめた事件といえるだろう。