カインズやワークマン、ベイシアらを束ねる流通の巨人、ベイシアグループ。2021年2月期に初めて売上高1兆円を突破。さらなる高みを目指し力を注ぐのがDX(デジタルトランスフォーメーション)だ。グループ各社をとがらせる「ハリネズミ経営」を標榜し、DX戦略の舵(かじ)取りを担うプロCDO(最高デジタル責任者)らを相次ぎ招き入れている。業界きっての改革派と知られる土屋裕雅氏(カインズ会長であり、実質的なグループトップ)が業績拡大の裏で虎視眈々(たんたん)と進めてきたDXへの足場作り――。土屋流DXの実態に迫った。