2008年に日本で生まれ、既存のシリコン(Si)系太陽電池を超える可能性があるペロブスカイト太陽電池(PSC)の実用化がいよいよ始まった。量産第1号は日本の旅行会社H.I.S.が育成したポーランドのベンチャー企業だった。最初の開発から12年での量産開始は他の太陽電池技術にない速さだ。大面積モジュールの性能面では、東芝やパナソニックなど日本の企業がリードしているが、多数の中国企業を含む世界中の大小の企業がそのすぐ後ろに迫り、猛烈に追い上げている。

連載
ペロブスカイト太陽電池がいよいよ実用化 ポストSiに名乗り
目次
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Si太陽電池との組で30%台 本命オールペロブスカイトに破壊力
ペロブスカイト太陽電池(PSC)は単独(単接合)で使うほかに、他の種類の既存の太陽電池と積層するタンデム(2接合)で太陽光の幅広い波長に対応し、全体として高い変換効率実現を目指す方向もある。こうした分業の結果、変換効率が30%の“大台”にのるのも間近かといえる。
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ペロブスカイト膜の自動成膜ロボットが出現 性能の再現性確保へ
ペロブスカイト太陽電池(PSC)の事業化には非常に多くの企業が手を挙げている。ところが、技術が条件付きでも実用化水準にあるのはほんの一握りだ。PSCはそこそこの変換効率の素子なら塗布プロセスで誰でも作れるが、高性能化、特に大面積のモジュールで性能を一定の水準以上にするには高い参入障壁がある技術とい…
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軽さなどで結晶Siとの対決回避 大面積版の性能では日本企業が優勢
変換効率が25%超といったペロブスカイト太陽電池はまだ数mm角といった極小のセルでのチャンピオンデータにすぎない。実用化可能な寸法のモジュールの性能では、パナソニックや東芝といった日本の企業が世界の競合他社を大きくリードしている。
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ペロブスカイト太陽電池が離陸 日本の旅行会社が実用化で先陣
2008年に日本で生まれ、既存のシリコン(Si)系太陽電池を超える可能性があるペロブスカイト太陽電池(PSC)の実用化がいよいよ始まった。量産第1号は日本の旅行会社H.I.S.が育成したポーランドのベンチャー企業だった。
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