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 トップ集団から引き離されないよう食らいつく姿が日本の現状といえます。IBMは日本に商用量子コンピューターを導入しましたが、これは米国、ドイツに次ぐ3カ国目です。中国には、アリババなどが独自開発した量子コンピューターが既にいくつもあります。

 IBM、グーグル、アリババなどに加えて、クラウドの巨人であるアマゾンやマイクロソフト、マイクロプロセッサーの雄インテルなど、コンピューター業界の大物が相次いで量子コンピューターの開発に乗り出しています。スタートアップ企業も増えてきました。米国のコンサルティング会社、ボストン・コンサルティング・グループによれば、量子コンピューター関連の投資額は2019年の2億2600万ドル(約250億円、1ドル=110円換算、以下同)から、2020年には6億7900万ドル(約750億円)に跳ね上がり、2021年には8億ドル(約880億円)に達する見込みです1)

 もちろん日本に勝ち目がないわけではありません。そもそも日本には技術や人材に、一定の蓄積があります。現に、世界初の超伝導量子ビットのハードウエアや、特定の用途に利用できる「量子アニーリング」方式は日本発祥の技術です。現在も日本の研究者は世界の先頭を走る成果を上げています。

参考文献1) J-F. Bobier et al., "What Happens When ‘If’ Turns to ‘When’ in Quantum Computing?," Boston Consulting Group, Jul. 21, 2021.

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