全3925文字
PR

テレワークではコミュニケーションが取りづらいから出社勤務に戻そう――。そうしないためには、テレワーク環境下でコミュニケーションの効率や生産性を高める策を講じる必要がある。こうした策は多岐にわたるが、今回はルールやマナーを設けることでコミュニケーションの取りづらさを解消する策を紹介しよう。

 高い生産性でテレワークができるようにするには、様々な工夫が必要だ。特に同じ部署やチームのメンバーは互いに離れた場所で働くため、メンバー同士で円滑にコミュニケーションを取ることが欠かせない。

 2020年春以降、テレワークに取り組んできたコンカー(東京・中央)の金澤千亜紀管理部バイスプレジデントCOO(最高執行責任者)によると、オフィスでの勤務と、オンライン勤務とも言えるテレワークでは、コミュニケーションの取りやすさに違いが出てくるという。「オフィスに出社していたときは、周囲にいる社員に気軽に声をかけたり、聞きたいことをすぐに聞けたりした。しかし、オンラインになると気持ちの中にバリアーができてしまい、難しくなる」と指摘する。

 テレワーク環境下で「気軽に声をかけられない」「聞きたいことがすぐ聞けない」という状況は、生産性向上を図るためにも解消する必要がある。特に「他の社員が知る情報を確認できれば、自身の仕事が進む」といった場面では、うまくコミュニケーションが取れないことによって情報を確認できず、仕事が停滞しかねない。

 加えて「社内のイントラネットを調べたり、部署のメンバー間で共有しているファイルを見て確認したりすれば済むのに、そうしたことをせずにすぐ他の社員に質問する」状況もなくす必要がある。質問された社員が集中して仕事をしている場合、その仕事をいったんやめて対応する必要が出てくるからだ。生産性低下の原因となる。

 こうしたコミュニケーションに端を発する生産性低下を防ぐため、テレワーク先進企業はコミュニケーションに関するマナーやルールを設けている。そこで今回は、講じるとよいコミュニケーションに関するマナーやルールを紹介しよう。

「調べてから聞く」など質問マナーを掲げる

 コンカーが生産性向上策の1つとして取り組んでいるのが、「リモートワーク・コンカーStyle」と呼ぶマナーやルールの設定・運用だ。この中で、コミュニケーションについても、統一したマナーやルールを掲げて社内で共有している。

 コンカーの金澤バイスプレジデントCOOは「各社員が自発的に取り組むことで大きなうねりになればと考えて、業務の指示という位置付けではなく、こうしていきましょうと社員に呼び掛ける形を取っている」と説明する。

 リモートワーク・コンカーStyleはいくつかあり、コミュニケーションの取り方については「みんなの質問マナー編」「さくっと電話ルール編」などがある。このうちみんなの質問マナー編では、「調べてから聞く」「ためらわず聞く」「聞いたら共有」の3つをマナーとして掲げている。

コンカーが社内で公開している「リモートワーク・コンカーStyle」の「みんなの質問マナー編」
コンカーが社内で公開している「リモートワーク・コンカーStyle」の「みんなの質問マナー編」
(出所:コンカー)
[画像のクリックで拡大表示]