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テレワークではコミュニケーションが取りづらいから出社勤務に戻そう――。そうしないためには、テレワーク環境下でコミュニケーションの効率や生産性を高める策を講じる必要がある。こうした策は多岐にわたるが、今回はオンライン会議に関するマナーやルールによって、コミュニケーションの取りづらさを解消する策を紹介しよう。

 前回はテレワーク環境下における対話加速術として、同僚などに質問や電話をする際、マナーやルールを設けるといったテレワーク先進企業の対話加速術を取り上げた。テレワーク先進企業が設けるコミュニケーションに関するマナーやルールはこれだけにとどまらない。オンライン会議に関するマナーやルールも設けて、対話の加速を図っている。

 2020年2月から全社的にテレワークを実施してきたアフラック生命保険。同社の松田悠希ダイバーシティ推進部課長代理はオンライン会議について、「会議の時間が長引きがちになるので、50分以内で切り上げるようにするといった意識を参加者が持って進めていくことが大切だ」と説明する。

長引きがちなオンライン会議にも5つの原則

 こうしたオンライン会議についてアフラック生命保険では「会議の原則」を掲げている。会議は午後5時まで、50分以内に終わらせることを指す「時間厳守」、誰がいつまでに何をするのかなどを決めて会議終了後に各参加者の仕事を進めやすくする「前進させる」など5つの項目を掲げる。

アフラック生命保険が社内で掲げている「会議の原則」
アフラック生命保険が社内で掲げている「会議の原則」
(出所:アフラック生命保険)
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 アフラック生命保険の松田課長代理は会議の原則について、「守るべきものという位置付けではなく、社員それぞれが組織の状況や会議の目的を踏まえて自律的に行動していくための指針という位置付けにしている」と説明する。会議の原則は2020年4月に社内で初めて公開し、2020年11月に内容を更新した。

 原則の中には、オンライン会議をする際、カメラをオンにして参加者の顔が互いに見える形で建設的に議論するといった内容も含まれている。「顔が見える形でコミュニケーションを取らないと、社員は『出社して会議をするほうがよい』と、以前のやり方に逆戻りしかねない。そこでオンライン会議でも、顔が見えるコミュニケーションを重視している」(松田課長代理)

5つの原則で課題の解決策を導き出す

 アフラック生命保険ではこの他、これまで続けてきた働き方改革の施策の中で、コミュニケーションに関する生産性向上策の検討と実践が進んでいる。同社は2015年から、仕事の進め方の見直しや時間・場所にとらわれない働き方の実現を目指す「アフラック Work SMART」と呼ぶ働き方改革を進めている。

 この取り組みの一環として、各部門が働き方への取り組みを決めてイントラネットで公開し、実践するという施策を続けている。2021年については「ニューノーマル(新常態)な働き方を組織として実践する際、生産性をどう高めていくかというテーマで検討・実践してもらった」と松田課長代理は説明する。

アフラック生命保険が社内で公開している各部署の「ニューノーマルにおける働き方への取り組み」
アフラック生命保険が社内で公開している各部署の「ニューノーマルにおける働き方への取り組み」
(出所:アフラック生命保険)
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 参考になるのが、公開している資料のフォーマットだ。まず「働き方の変化で感じている不安や課題」を洗い出した後、不安や課題を解消するための取り組みを書き出せるようにしている。

 不安や課題を解消するための取り組みを見極める際の指針を示している点も参考になる。アフラック生命保険では仕事の進め方の基本指針「Work SMART 5原則」を定めているが、この資料のフォーマットでもこの5原則に沿って取り組みを書き出せるようにしている。