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NECの森田隆之社長は経営トップとして全社の方向性を打ち出せたと2021年を総括する。2022年は5G向けの基地局技術「Open RAN」で勝負をかけると意気込む。買収したデンマーク企業のノウハウを基に、日本政府のデジタル化支援にも注力する。

(聞き手は浅川 直輝=日経コンピュータ編集長、貴島 逸斗=日経クロステック/日経コンピュータ)

森田 隆之(もりた・たかゆき)氏
森田 隆之(もりた・たかゆき)氏
東京大学法学部卒業後、1983年NEC入社。2016年4月に執行役員常務兼CGO(チーフ・グローバル・オフィサー)に就任、2018年4月に副社長、2018年6月に副社長兼CFO(最高財務責任者)、2021年4月から現職。1960年生まれ。大阪府出身。(写真:村田 和聡)
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2021年4~9月期は増収増益でした。2021年をどう総括しますか。

 私が社長に就任した1年目ということもあり、「2025中期経営計画」や「NEC 2030VISION」を発表して社内外に当社の方向性を打ち出しました。

 発表した中経で成長事業の1つに位置付けた5G(第5世代移動通信システム)については、英ボーダフォンや(スペインの大手通信事業者)テレフォニカなど欧米を中心に商用案件4件の受注が進みました。こうした意味では進展があった1年だったと思います。

好調の要因は何だったのでしょうか。

 我々が勝負すべき領域を明確にし、5Gやデジタルガバメント、デジタルファイナンスといった領域で日本を含むグローバルでポジションを取っていく意思を社内外に示しました。各領域でやるべきことを着実にやり、幸いなことにそれぞれ成果が出てきました。

 デジタルガバメント領域を手掛ける英ノースゲート・パブリック・サービス(現NECソフトウエアソリューションズUK)とデンマークのKMDを買収した経験を基に、2020年12月にはデジタルファイナンス領域を手掛けるスイスのアバロクを買収しました。既にフィリピンや台湾などでアバロクのサービスを使った商談を獲得できているなど順調に進展しています。