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 国連のSDGs(持続可能な開発目標)を意識した経営が企業価値を高める時代に入った。2022年は、IT部門が事業部門にSDGsテックを提案し、自社のSDGsの取り組みで主導的な役割を求められるようになる。

 SDGsとは2030年までに持続可能でより良い社会を目指すための世界目標である。「産業と技術革新の基盤をつくろう」「気候変動に具体的な対策を」といった17のゴールと169のターゲットから成る。

 SDGsの推進が企業価値を高める理由は2つある。1つは、新たな事業機会の創出、つまり「攻め」の意味合いだ。

 国連はSDGsの市場機会が年間12兆ドルに上ると試算する。市場規模が大きいものは、「モビリティーシステム」が2兆200億ドル、「新しい医療ソリューション」が1兆6500億ドル、「エネルギー効率」が1兆3450億ドルなどだ。

 いずれもその実現にはデジタル技術が必須であり、「SDGsテック」は市場を開拓するうえで中核的な役割を果たす。「SDGsテックは日本企業にとって大きなビジネスチャンスとなり得る。ただSDGsへの取り組みは世界に比べ遅れている」。クニエの島地琴円シニアコンサルタントはこう指摘する。先んじるチャンスでもあるというわけだ。

DXやテレワークもSDGsに

 SDGsの推進が企業価値を高めるもう1つの理由は、企業に対して投資家からSDGsの推進が一段と求められるようになったことだ。やらなければ企業価値が下がるので、これは「守り」の意味合いがある。

 政府は2020年12月発表の「SDGsアクションプラン2021」において、「DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進」や「テレワークなどの働き方改革を通じたディーセントワーク(働きがいのある人間らしい仕事)の実現」といった内容を盛り込んだ。