パナソニックは2022年1月4日(米国時間)、テクノロジー見本市「CES 2022」で視線追尾(アイトラッキング)機能を搭載した車載ヘッド・アップ・ディスプレー(HUD)を発表した。AR(拡張現実)技術を活用し、フロントガラスの最適な位置に情報を投影できる。21年の「CES 2021」で発表した車載HUDに、新たに自社開発した視線追尾機能を追加した。視線に合わせてAR映像の位置や焦点を自動調整できるため、安全性を高められるとした(図1、2)。
パナソニックが発表した「AR HUD 2.0」は、目的地までの進路や周囲の物体などの情報をフロントガラスに直接投影できる。
運転者の視線をAR HUDの投影プロジェクターと一体化したカメラで撮影し、自動認識する。運転者の視線に応じて、進行方向などのアイコンをフロントガラスの適切な位置に配置したり、焦点を自動調整したりできる。運転者を識別したり、眠気があるかどうかなどを検出したりも可能という。「頭を動かした場合でも視線を認識できるため、運転時の安全性を高められる」とパナソニックの米国法人であるPanasonic Automotive Systems Company of America社長のScott Kirchner氏は語る。