ソニーグループは2022年1月4日(米国時間)、据え置き型ゲーム機「PlayStation(PS)5」向けのヘッドマウントディスプレー(HMD)「PlayStation VR2」を「CES2022」で発表した。「PlayStation VR」の後継機で、解像度の向上や視線トラッキング機能の実装などを実現した(図1)。
有機ELディスプレーを採用したことで、片目当たりの解像度を2000×2040画素に高めた。視野角はPlayStation VRよりも10度広い110度で、フレームレートはPlayStation VR と同程度の90/120Hzとした。
同製品の特徴の1つは、センシング機能の強化だ。具体的には、視線トラッキング機能と「ヘッドセットフィードバック」と呼ぶ機能を搭載した。
視線トラッキング機能は、内蔵カメラでプレーヤーの目の動きを検知し、特定の方向を見ただけでゲームキャラクターを操作できるもの。「プレーヤーと操作するキャラクター同士のより直感的なインタラクションを実現できるようになる」と米Sony Interactive Entertainment(ソニー・インタラクティブエンタテインメント)最高経営責任者(CEO)兼社長のJim Ryan氏は説明した。
ヘッドセットフィードバックは、ヘッドセットに触覚フィードバック機能を搭載して没入感を高める機能だ。ヘッドセットに内蔵した1つのモーターが振動し、ゲーム内の感覚を再現する。これにより、例えばキャラクターの頭の近くを物体が通過する際の衝撃などを再現できるという。
同社は同日、PlayStation VR2用のコントローラーである「PlayStation VR2 Senseコントローラー」も発表した。PS5にも搭載する触覚フィードバック機能「ハプティックフィードバック」や、力加減を提示する機能「アダプティブトリガー」を搭載した。ヘッドセットフィードバックなどとの相乗効果で没入感の向上を狙う(図2)。