自動運転技術を導入する機運が高まっていることから、ここ数年、CESは車載LiDARの新製品が集う場となっていた。新型コロナウイルス禍で展示が減ったとはいえ、2022年もその傾向は変わらず、さまざまな企業がLiDAR新製品を出展していた。これまでとの違いは、次世代LiDARとして注目されている「メカレス」型に比べて、機構部品を備えたメカ型のLiDARに勢いがあったことである。性能向上やコスト削減を図った新製品が次々と登場。22年以降に市場に投入する新しい量産車に採用されるなど、さらに実績を積んでいる。
「これが22年の量産車に決まったものだ」――。自信たっぷりにLiDAR新製品を紹介するのは、米Innovusion(イノビュージョン)の説明員である。同社は16年設立のスタートアップ(新興)企業で、米国と中国に拠点を持つ。研究開発部隊は主にシリコンバレーを拠点とする。米国の「Crunchbase」によると、これまで1億6000万米ドルを調達したという。