マイクの集音性能は秀逸
マイクは右側のスピーカーに収納されている。アームを手前に下げて口元に設置する。マイクを使わないときは邪魔にならないのはよい。
初期設定ではマイクを収納しているときは音声がミュートになり、マイクのアームを手前に下げるとミュートが解除される。アプリを使って設定を変更すれば、マイクを収納したままでも利用可能だ。
マイクの集音性能はかなり良い。周囲がかなりうるさい場所でも、自分の声だけを的確に集音してくれた。自分の吐息や鼻息などはもちろんのこと、周囲の雑音が全くといってよいほど入らない。試しにマイクから10cm程度の位置で、ビニール袋を丸めて雑音をあえて出しながら声を録音してみたが、声だけ正確に録音され、雑音は一切入っていなかった。ここまで性能が高いと、安心してWeb会議で利用できるだろう。
マイクには「サイドトーン(側音)」と呼ぶ機能があり、自分のしゃべった声がほんのわずかながらヘッドホン内のスピーカーから再生される。この機能によって、自分の声がマイクに正しく認識されているかどうかを自分で確認できる。サイドトーンの音量はアプリで調整可能で、オフにもできる。
ヘッドホン内のスピーカーは40mmと大口径だ。迫力のある音が鳴る。音質は高音域ほどよく響き低音域が強調されたいわゆる「ドンシャリ」な音で、音楽鑑賞にも使いやすいと感じた。
周囲の音を的確に消すアクティブノイズキャンセリングはかなり強力
アクティブノイズキャンセリング機能(以下、ANC)はかなり強力だった。空調やパソコンのファンの音、キータッチ音、マウスのクリック音、周囲の話し声といった雑音をほとんど消してしまう。
ANC利用時に左側の側面にある「サウンドモードボタン」を押すと、「ヒアスルー」モードという外音を取り込むモードに切り替わる。マイクで周囲の音を集音しヘッドホン内のスピーカーで流すので、対面で会話するときでもモードを切り替えればヘッドセットを外さないままで大丈夫だ。サウンドモードボタンを長押しするとANCをオフにできる。周囲の状況に合わせてノイズキャンセリングの動作モードを、簡単な操作で瞬時に切り替えられるのは便利だと感じた。
ANCやヒアスルーモードの強弱はアプリでそれぞれ5段階で設定できる。いちいちアプリを開いて設定しなければならないのは面倒だが、状況に応じて使いやすいのはよい。